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構造改革をどう生きるか

金持ち優遇、庶民いじめの相続税改定を阻止せよ!

 小泉内閣における犯罪的な行為は枚挙にいとまがないが、その最大のものは相続税率の引き下げであるとわたしは思っている。

 2003年に相続税の最高税率を70%から50%に引き下げたのがそれである。対象となったのは、遺産の総額が3億を超えている部分だけ。それ以外は変えていないということは、3億円以上の資産を残している大金持ちだけを優遇した税率引き下げだったわけである。

 そして、いま政府税調は何をやろうとしているのか。昨年の11月の政府税調の答申で、相続税に関して次のように書いている。

 「地価上昇時に引き上げられ高止まりしている現在の基礎控除の水準は引き下げが適当と考えられる」

 実に明確に示している。だが、もし基礎控除を引き下げるのならば、同時に金持ちの税率を増やさなくてはならないのだが、その点については次のように書き方をぼやかしている。

 「税率については検討していかなくてはならない」

 つまり、相続税の対象となるハードルを低くして、一般庶民にも相続税の網を広げる一方、金持ちの税率は据え置きたいというわけだ。

 これが実施されれば、いま拡大している格差が、そのまま世代を超えて温存されることは間違いない。構造改革派が考えているのは、階層の固定化と、自分たちの子孫が豊かにあることだけなのだ。

 本来ならば、まず取り組まなければならないのは、相続税の最高税率を100%へと引き上げる税率改正である。その状況を踏まえて、税収が足りなければ、基礎控除を少しずつ下げていけばよい。

 消費税率を引き上げるより、相続税率を引き上げる方が、国民の痛みは圧倒的に小さい。そもそも遺産というのは、「棚からぼた餅」のように入ってくるお金である。そこに大きく課税されても生活には影響しない。万一、相続のために一般庶民が家を売らざるを得ない状態に直面するようならば、政府が相続税支払いのローンを提供すればいいだろう。

 消費税率論争だけでなく、ぜひ国会やメディアで相続税についても取り上げてほしいものである。

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