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米元高官オスプレイ不具合指摘7月17日 20時5分
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アメリカ軍の最新型輸送機「オスプレイ」がおととしアフガニスタンで墜落した事故を巡り、当時、事故調査委員長を務めた軍の元高官は、NHKとのインタビューの中で、機体の不具合が事故原因の1つだと指摘したが、上官が認めようとしなかったと証言しました。
NHKとのインタビューに応じたのは、おととし4月にアフガニスタンで起きたオスプレイの墜落事故で、事故調査委員会の委員長を務めたドナルド・ハーベル元准将です。
この中で、ハーベル氏は「調査の結果、エンジンが2つとも80%の出力しか出ていなかった。これは機体に不具合があるということだ」と述べ、事故の原因として視界不良や天候などに加え、エンジンの出力低下が要因の1つに挙げられるという見方を示しました。
また、ハーベル氏は事故報告書にエンジンの出力低下を原因の1つとして盛り込もうとしたところ、空軍の上官から検証し直すよう求められたことを明らかにしました。
最終的にハーベル氏は事故原因の1つとして機体の不具合を報告書に記載したものの、軍の別の部署によって「エンジンの出力不足に関するデータが間違っている」との分析がなされ、報告書に併記されたということです。
これについて、ハーベル氏は「軍の上層部は議会などから装備品の予算を獲得し続けなければならないというプレッシャーを感じていて、不具合などを認めることに消極的だったのではないか」と述べました。
沖縄への配備を前に国防総省はオスプレイの機体の安全性は証明されていると主張していますが、今回の証言は安全性を巡って軍内部にも懐疑的な見方があることを示したものといえます。
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