つなぐ 希望の木
災難を乗り越えてきた木々を、都内に訪ねた。
【社会】大津市 いじめ原因「可能性高い」 中2自殺損賠訴訟
大津市立皇子山(おうじやま)中二年男子生徒=当時(13)=が昨年十月、マンションから飛び降り自殺したのは、同級生らのいじめが原因として、生徒の両親が市をはじめ、同級生三人とその保護者に七千七百万円の損害賠償を求めた訴訟の第二回口頭弁論が十七日、大津地裁であった。市側は「いじめと自殺の因果関係を今後認める可能性が高くなった」と陳述。和解協議を前提に、近く設ける外部調査委員会の結果や滋賀県警の捜査の方向性が出るまで弁論を四カ月ほど延期することを提案した。 両親側は、次回弁論で担任がいじめを認識していながら見過ごしていたことを示す資料を提出する考えを伝え、弁論の延期には難色を示した。これらを踏まえ、長谷部幸弥裁判長は、第三回口頭弁論の期日を九月十八日に設定した。市は外部調査委の結果が出るのを四カ月先と見通しており、この間、主張を見合わせる。 一方、いじめ自体がなかったと主張している同級生二人とその保護者は引き続き両親側と争う。五月の初弁論で態度を明確にしなかった同級生一人と保護者はこの日、「いじめではなく遊びだった」とする答弁書を出した。 両親側は、生徒が自殺した直後に学校がしたアンケートで、生徒が「自殺の練習をさせられたと聞いた」と回答していることなどを挙げて「いじめの地獄から逃れる手段として、身を投げた」とする準備書面を提出した。 訴訟は、両親側が二月に「教員がいじめを認識しながら、放置していた」などとして提訴。初口頭弁論で、市側は「いじめを苦にして自殺したとは断定できない」と請求棄却を求めていた。 大津市の越直美市長は「学校や市教委の調査が不十分だった。もう一度調査すれば、新事実が確認できると思う。いじめと自殺の因果関係はあったという前提で外部委員会で調査したい」と話した。 PR情報
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