ミサイル指針:米国に極秘事項の報告義務を負う韓国

 2001年に韓米が改定に合意したミサイル指針は、韓国が弾道・巡航ミサイルを開発する際、設計から製造までの主要情報を米国側に提供するよう取り決めている。

 16日に本紙が入手した『2001年韓米ミサイル指針の合意詳細』によると、米国への通知事項は、新型弾道・巡航ミサイルの生産工場の名称と位置、年間生産量をはじめ全プロセスにわたる。韓国軍の戦略弾道ミサイル「玄武-2」(射程距離300キロ)や巡航ミサイル「玄武-3」(射程距離500-1500キロ)の生産量は極秘事項のため、生産工場の名称や位置も韓国では公表されていない。こうした状況に対し、政府内でも「同盟国であっても必要な部分は秘密にすべき戦略兵器の開発権利が、条約でも協定でもない韓米のミサイル指針によって侵害されているといっても過言ではない」との批判も出ている。

 指針は、韓国が最初の試験ミサイルを発射する前に、推力、発射重量、推進剤の重量、空虚重量(人員や貨物、燃料を含めない機体自体の重量)などについて、米国側に報告するよう規定している。こうした情報が伝われば、ミサイルの最重要情報に当たる射程距離や弾頭の重量も分かってしまう。政府所属のシンクタンクに数十年間勤めたある専門家は「米国は試験発射の前に、設計から生産に至るまでの主要情報を全て把握しようとしている」と話した。

 指針ではこのほか、10回目の試験発射準備が完了した後、または5回目の試験発射を行った後に、韓国が適切と判断した時点で、このミサイルが韓米ミサイル指針に違反していないかどうかを検証する案についても、米国と協議することになっている。

ユ・ヨンウォン軍事専門記者
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