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文枝、襲名披露前に桑名を見舞い「奇跡信じて、お祈り」

お見舞いに駆け付けた桂三枝
六代桂文枝襲名披露を前に、桑名正博の見舞いに駆け付けた桂三枝
Photo By スポニチ

 脳幹出血で倒れ、大阪市内の病院に救急搬送された歌手の桑名正博(58)は、入院から一夜明けた16日も意識不明の状態が続いた。午前には、桂三枝改め文枝(69)が見舞いに訪れた。上方落語の大名跡襲名披露を約6時間後に控え、病床の友の回復を祈った。

 病院前では妹で歌手の桑名晴子(56)らが報道陣に対応。母親の澄栄さん(86)や長男でミュージシャンの美勇士(31)らが終日付き添い、「奇跡が起きたかのように、顔色がよくなっている気がします。お見舞いに来てくれた、皆さんのおかげだと思います」と涙ぐんで頭を下げた。美勇士も「呼びかけると、心電図の心拍数が上がったりする、きっと僕らの声が届いてるんだと思う」と話した。

 主治医は16日、「搬送時に260まで上昇した血圧は、安定した状態まで下がっている」と説明した。

 午前10時50分ごろには文枝が、弟子の運転する車で駆け付けた。意識が戻らない桑名に30分ほど面会した。「手を握りながら呼びかけました。握り返してくれることはなかったですけどね。とても温かかったです」と硬い表情で語った。

 95年1月の阪神・淡路大震災の後、被災者を励ますため兵庫県内各地で寄席を開催し、ボランティア活動をしていた桑名と意気投合した。この日まで襲名に向けたイベントやリハーサルなどが続き、ハードスケジュールの合間の訪問となったが、「奇跡が起こることを信じて、お祈りしております。目を覚ましてほしい。意識を取り戻していただけたら」と話した。

 また、歌手の上田正樹(63)も訪れ、病床の桑名を「ステージの上にでもいるようなオーラが出ていた」と報告。「同じ時代を歩んできた。絶対に帰って来なきゃアカン。絶対勝てよ!と言いました」と力を込めた。演歌歌手の香西かおり(48)、タレントの立原啓介(58)らも駆けつけ回復を願った。

[ 2012年7月17日 06:00 ]

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