2012.7.17 05:04

六代文枝、三枝と決別「パワーアップ」(2/2ページ)

7年ぶりの「文枝」復活高座で、228作目の創作落語「さよならサニー」を披露した六代桂文枝=大阪・なんばグランド花月(撮影・彦野公太朗)

7年ぶりの「文枝」復活高座で、228作目の創作落語「さよならサニー」を披露した六代桂文枝=大阪・なんばグランド花月(撮影・彦野公太朗)【拡大】

 46年間親しみ、自ら名前を大きくした「三枝」から「文枝」へ最初の一歩を踏み出した。華やかさと緊張感が同居する襲名披露公演。新作を終えた直後、満員の会場へ向けて決意を新たにした。

 「皆さんに育てていただいた三枝を胸に、きょうから文枝として頑張っていきます」

 初披露となった228本目の演題は「さよならサニー」。襲名披露公演では自身か先代の代表作を演じるのが一般的で、ネタ下ろしは異例。その内容は、自身の胸中をダブらせていた。

 引っ越しとともに愛犬サニーと別れなければならない河村さんの物語。サニーとはかつて自身の愛称で、河村は本名。サニーの預け先を探して放浪し「わしに拾われて不幸やったかもしれん」「お前のことを生涯忘れへんからな」と吐露。最後は場内割れんばかりの大きな拍手が。文枝誕生への祝福となった。

 文枝の落語に先立ち、三遊亭圓歌(83)ら東西の大看板6人が、口上を行った。桂春團治(82)は「六代といえば文枝か、といわれるように頑張っていただきたい」とエール。センターで頭を下げていた主役は、枕の第一声で「生まれて初めて口上の真ん中に座りました。疲れるもんやと。首が痛(いと)うて。舞台で一言もしゃべらなかったのは噺家になって初めて。しゃべりたくてしゃべりたくて」と話し、創作落語に入って笑わせた。

 「三枝と決別する思いで落語をやりました。でも三枝がなくなったというよりパワーアップして文枝になったととらえています」

 創作落語の目標は300本。演じたい創作落語を作り続けることこそ三枝改メ文枝流の“アンチエイジング”。攻めて攻めぬく-69歳で襲名した“ロック”な六代文枝が動き出した。

★今後の予定

 17日から1週間にわたってNGKで開催される「文枝襲名披露週間」に出演。新喜劇は襲名記念で「オヨヨ!!三枝誕生物語」と題して上演。三枝の若かりしころを描く。その後はNGKを飛び出し、28日の兵庫・たつの市をはじめ、約1年半かけて全国約100公演の披露ツアーを開催。海外も予定している。

(紙面から)