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以下、文字数稼ぎです。

第十八使徒・涼宮ハルヒの憂鬱、惣流アスカの溜息 第X1話

<第二新東京市 市民グラウンド>

「今度こそ負けないわよネルフ・ライオンズ!」
「ふっ、かかってくるがいい」

試合前、ハルヒは早くもゲンドウと火花を散らしていた。
虎のようににらみつけるハルヒに対して、ゲンドウは余裕の表情で視線を返す。
前回は雨天中止になった、ハルヒ率いる「SSS団」と、ゲンドウ率いる「ネルフ・ライオンズ」の再戦が幕を開けたのだ。
打順とポジションは前回と変わりが無かった。

~SSS団~ 先攻

1番 ピッチャー 涼宮ハルヒ
2番 セカンド  碇シンジ
3番 サード   惣流アスカ
4番 ファースト キョン
5番 キャッチャー 渚カヲル
6番 ライト 長門ユキ
7番 レフト 朝比奈ミクル
8番 センター 葛城ミサト
9番 ショート 綾波レイ

~ネルフ・ライオンズ~ 後攻

1番 ファースト 相田ケンスケ
2番 セカンド  谷口君
3番 サード   日向マコト
4番 ピッチャー 碇ゲンドウ
5番 キャッチャー 青葉シゲル
6番 ライト 鈴原トウジ
7番 レフト 国木田君
8番 センター 伊吹マヤ
9番 ショート 洞木ヒカリ

野球好き少年だったゲンドウは、9回裏サヨナラ勝ちに強く憧れていて、前回も今回も後攻を願った。
ハルヒはゲンドウの条件を飲む代わりに、試合後焼き肉食べ放題を要求し、交渉は成立した。

「ジョジョエンでも好きにするがいい。どうせ『使徒ハルヒ』に関する予算は国連から出るのだからな」
「それは良いですね、司令」

ミサトはゲンドウの言葉を聞いてよだれが溢れそうになった。

「で、作戦とかどうするんだ?」
「そんなの適当よ」

キョンが尋ねると、ハルヒは平然とした顔で応えた。

「web拍手小説は1ページが短いのが基本よ!早く1回表と裏を終わらせないとまずいじゃない」
「それでいいのかよ」

キョンはハルヒの言葉に溜息をついた。

「プレイボール!」

リツコの合図で試合が始まる。

「涼宮ハルヒ、前回は散々やられたが……」

投げる前に前口上を述べようとしたゲンドウを、ハルヒがバットで制す。

「だから!ゴタクはいいから早く投げなさいよ!まったく空気の読めないやつね!」
「そ、そうか?」

ゲンドウは動揺しながら慌ててボールを投げた。
スピードの乗っていないヘロヘロなボール。
ハルヒはそのボールをあっさりとホームランにする。

「し、しまった……」
「~♪」

次にバッターボックスに立ったシンジはゲンドウの怒りの表情に凍りついた。

「と、父さん……。怖いよ」

あっという間に猛スピードの直球が投げ込まれ、シンジはあっさりアウトとなった。

「んもーう、ど真ん中だから振りなさいよ!」

超監督のハルヒがシンジを思いっきり怒鳴りつけた。
シンジはひどく落ち込んだ様子でベンチに戻ってきた。

「僕はやっぱり父さんに勝てないのか……」
「元気を出して、碇君」

バッターボックスに立っていたアスカは思いっきり落ち込むシンジと慰めるレイをにらみつけた。

「ストライク!」
「このアホアスカ!何をよそ見しているのよ!」

アスカは悔しそうに正面を向き、二球目は見事にバットにヒットさせた。
わずかにファール。

「今度こそ司令の球筋は見切ったわよ!」

アスカは不敵に笑ってバットを構えた。
すると、ゲンドウは突然、大声を上げる。

「シンジがレイとキスをしているぞ!」
「何ですって!?」

アスカは思わず叫び声をあげてシンジの居るベンチの方を見た。
そこには普通に座ってアスカの方を見つめるシンジとレイの姿が。

「ストライク!アウト!」
「このアホアスカ!何をくだらない手に引っ掛かっているのよ!」

ハルヒに怒鳴られながらアスカは顔を赤くしながらゆっくりとシンジの隣に腰を下ろした。

「キョン~!あんたは影が薄いんだから、ここで一発目立つのよ!」

ハルヒはバッターボックスに立つキョンに声をかける。

「……といっても俺はツッコミ役の平凡な高校生なんだが。シンジみたいに女装属性も無いし」
「ストライク!」
「あんたもツッコミ入れている間に打ちなさいよ!」

次の球こそ真剣に打とうとバットを振ろうとするが、空振り。

「やはり無理か……。じゃあ次の球も適当に……」

心地よい快音ともにバットにボールが当たる感触。
ヤケクソで振ったタイミングでヒットになったのだ。
しかし、キョンはマウンドに立つゲンドウの姿を見て凍りついた。
ゲンドウのサングラスが割れ、鼻から血を流しているのだ。
そして彼の足元に転がるボール。

「げ、これって空の軌跡のヨシュアみたいに貧乏くじキャラ確定ってやつか?」

キョンが解説を呟いている間に、ファーストにボールが投げられ、アウトとなった。
そして一回の裏が始まる。

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