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「無事です」最後のメール…豪雨犠牲の娘から父

読売新聞 7月13日(金)23時22分配信

 父親は娘から届いた最後のメールを見つめ、「悔しい」と唇をかんだ。

 20人の命を奪った熊本、大分両県の豪雨災害。被災地は最愛の人を失った遺族らの悲しみに包まれた。現地は13日もたたきつけるような雨に見舞われ、救出活動は難航。避難所で2日目の夜を迎えた住民らはぐったりと横たわり、疲労の色を濃くしていた。

 「帰れそうもないほどやばい」

 熊本県・阿蘇地方が激しい雷雨に襲われていた12日午前4時3分。水田地帯の阿蘇市役犬原の自宅にいた阿蘇中央高2年、工藤ゆりさん(16)の携帯電話にメールが届いた。送ったのは姉のホテル従業員、静香さん(23)。約7キロ離れ、外輪山に近い同市一の宮町坂梨に住む交際相手、古木健太郎さん(24)宅を訪ねていた。メールには泣き顔の絵文字を交え、豪雨のすごさを伝えてきた。

 1分後、自宅にいた父親の熊本県民テレビ阿蘇駐在員、宏美さん(56)の携帯電話にも静香さんからメールが届いた。「無事です。帰れそうにないので泊まります」

 その約2時間後。古木さん方は土石流にのみ込まれ、静香さんは帰らぬ人となった。5人家族の古木さん一家も、健太郎さんを含む4人が犠牲となった。

 宏美さんは、阿蘇地方で約30年にわたって駐在員を務めてきた。多数の死者を出した1990年7月の土石流災害も取材。その体験を家族にも話していた。「娘たちに土石流の怖さを教えてきたつもりだけに、残念で悔しい」。悲しみをこらえ、そう語った。

最終更新:7月13日(金)23時22分

読売新聞

 

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