癒し系ユル女
私の友人に、とてもユルい女「T」がいます。
金曜と土曜はまずつかまりません。
三茶から池尻、三宿の飲み屋を点々とし、
行き当たりばったりのメンツと共に朝まで飲んだくれるからです。
その昔映画で見たアル中は、真っ赤な鼻をした白人のオヤジでしたが
赤い鼻の人間を、しかも若い女(!)を、
私は生まれて初めて目にしたというわけです。驚きました。
その衝撃のまま、十五年経っても付き合いが続いています。
話も好みも生活習慣も全く合わないのですが、
妙にウマが合うといいますか・・・・
高給取りになった今も、その様式(態度・嗜好・趣向)は一切変わりません・・・鼻も未だに赤いまま。
その昔は、しばしば拙宅にご宿泊されました。
彼女は夜遅くに必ずコンビニにお運びになり、※運転=私
缶チューハイとイカとピーナツとチーズを買い込み、
一人で〆に入ります・・・まるでオヤジです。
朝は朝でそれは沢山召し上がり、
丼飯に、卵二個に、ベーコンとキャベツ炒めに、味噌汁に、漬物。
二日酔知らずのアメージング!な消化機能で軽く完食。
ふと寝床に目をやれば、抜け殻のごときドーム状掛け布団はそのまま。
布団を畳むよう指示すれば素直に畳むのですが、
性格同様、畳み方もぐちゃっとユルいので
二度手間を省くために、最近では「そのままにしておけ」と申し付けてあります。
そして、掃除をしようとする私に、
「え、毎日掃除機かけるんですかあ・・・・?」などと真顔で言い放ちます。
本人いわく「週に一回、クイックルワイパー」で充分間に合うのだそうで、
私は神経質なんですと(笑)一般的には私はかなりユルい方だと思いますが。
ここまでいけたらいいなあ・・・と、時々憧れの視線すら向けてしまいます。
彼女と一緒に居ると、このユルさが妙に和むというか癒されるというか。
そして、自分がもしかして女らしいジンブツなのではと錯覚すら致します。
だから一緒にいるのが好きなのかもしれません・・・
癒し系ユル女。34歳独身。性格おっとり。アル中。大喰らい。高給取り。
お洒落美容興味なし。汗っかき。小顔。
お嫁さんにいかがです?なごみのひと時をお約束いたします。