'12/7/15
大雨で床上浸水・道路冠水…
広島県内は14日朝、梅雨前線の影響で大雨に見舞われた。広島市内では各地で住宅の浸水や道路の冠水が発生。中区の舟入南4丁目や西川口町の一帯では3日に続く被害で、住民から市に改善を求める声が相次いだ。
中区ではこの日、午前8時29分までの1時間に42・5ミリの激しい雨が降った。舟入南4丁目では床上、床下浸水が相次ぎ、西川口町などでは一時、深さ40〜50センチまで水に漬かった道路もあった。
西川口町のアパート一階に住む主婦永岡美智代さん(70)は「玄関前の道路があっという間に水に漬かった」と困惑していた。
この一帯で浸水や冠水被害が相次ぐのは、周囲より低い場所である上、短時間で大雨が降ると下水管の排水が追いつかないため。西川口町の男性(77)は「大雨が降るたびに漬かる。うんざりする」と自宅前にたまった水をかき出していた。
市消防局によると午後5時現在、市内での床上浸水は中区舟入南4丁目と東区上大須賀町の2カ所、床下浸水は中、西区の計5カ所。道路の冠水は中、南区など6区の計10カ所で起きた。
安芸区船越南3丁目では国道2号ののり面が幅約3メートル、高さ約4メートルにわたって崩れた。
交通も乱れた。JR西日本広島支社によると山陽線三原―岩国間、呉線広島―広間、芸備線広島―三次間の上下線で一時運転を見合わせ、計約2万3700人に影響が出た。
広島地方気象台は、15日以降も局地的に激しい雨が降る可能性があるとし、土砂災害などへの注意を呼び掛けている。
【写真説明】冠水した歩道を水に漬かりながら歩く女性=広島市中区西川口町(撮影・山崎亮)