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【格闘技】

五十嵐が王者の調整ミスに怒り

2012年7月16日 紙面から

前日計量を終え、ポーズをとるWBCフライ級1位の五十嵐俊幸

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 2大世界戦の前日計量が15日、東京都内で行われた。WBC世界フライ級王座に挑戦する五十嵐俊幸(帝拳)はリミット(50・8キロ)いっぱいでパスしたが、王者ソニー・ボーイ・ハロ(フィリピン)は1回目計量で500グラムオーバー。2時間後にリミットいっぱいでパスしたものの、38・1度の高熱もあり、コンディション不良を露呈。自覚のない王者に五十嵐が“怒りの鉄拳”をさく裂させる。

 五十嵐は怒っていた。1回目の計量でハロに500グラムオーバーが発覚すると、ぶぜんとした表情で吐き捨てるように言った。

 「がっかりです。許せないです。チャンピオンなんだから、プライドを持って落としてほしい。仮にボクが勝っても、(お互いが)100%の状態で戦ったとは思われないかもしれない。仮に勝っても不満が残るかもしれない」

 ハロは過去にも減量失敗の“前科”があるだけに「(体重オーバーは)予想はしていた」という。想定内なのだが、自らも約13キロ減量してこの日を迎えただけに、“チャンピオン、しっかりしてくれ”という思いは隠せない。

 しかし、これははっきり言って、チャンスもチャンス、大チャンスである。五十嵐も怒ってはみたものの、内心「ウシシ」ではないだろうか。王者は減量に苦しんだ上、38・1度の高熱があることも判明した。コンディション不良は明白。油断は大敵だが、少なくともこの日の段階では、流れは明らかに五十嵐に傾いていると言っていい。

 「今夜は、スッポンスープとうなぎ料理で英気を養う」とキッパリ。世界奪取へ、舞台は十分すぎるほど整った。 (竹下陽二)

 

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