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大津中2自殺 生徒たち自らを責める「ごめんな、ゴメン」

「ごめんな、ゴメン」 自殺生徒への思いつづる
大津市の中2男子自殺で、男子生徒への思いが記された全校生徒アンケートの記述
Photo By 共同 

 大津市の中2男子生徒自殺問題で、学校が実施した全校生徒アンケートに、亡くなった生徒に対する自責の念など、揺れる思いをつづる記述が600以上あることが15日までに明らかになった。学校側が「いじめではなく、生徒同士のけんかとの認識だった」という主張を繰り返す中「こんなふうになるまで止めたりできずにごめん」など、葛藤を強いられていた生徒らの苦悩がうかがえる。

 「助けられなかったことがくやしい」「ごめんな、ゴメン。ゴメン。ゴメン」。多くの生徒が、友達をしのび、揺れる思いをつづっていた。

 「死んだスズメを口の中に入れろと言われていた」「自殺の練習」「葬式ごっこ」――。生々しい証言をアンケートに書き込んだ一方で、回答した生徒の多くが抱いていたのは、自責の念。

 「苦しんでいることに気付いてあげられなかった自分が本当に憎い」。ある生徒は「“どれだけつらかったんだろう”とか“どんな思いで飛び降りたんだろうか”と考えると悲しくて苦しい気持ちで涙が出る」と、取り戻せない過去を悔いる。

 亡くなった男子生徒はいじめの標的になるまでは、いつも明るいムードメーカーで、学校の人気者だった。男子生徒が飛び降りたマンションを見ると涙が出るという友人は、男子生徒の「笑っていた顔を思い出す」。別の同級生も「そんなことするやつだとは思わなかったから。やんちゃでどうしようもなかったけど、根はいいやつ」と、その人柄をしのぶ。

 男子生徒が所属した卓球部の後輩は、「夏休みの時、部活でやっと1年の名前全員覚えたで!といっていました。とてもおもしろくてやさしかった」と振り返る。先輩という生徒も「ずっと私の大切な後輩です。ありがとう。くやしいな」と呼び掛けた。

 「とにかく悲しい。でも言葉にしてうまく伝えられない」と悲痛な心情を記す生徒や、「体の震えが止まらない」「眠れない」と、いまだ心の傷が癒えない生徒もいる。

 一方、いじめを見過ごしたとの不信感から、学校や教員に対する不信感を訴える記述も多数あり「すべての先生に対する信頼をなくした」との回答もあった。

 男子生徒をいじめていたとされる生徒に対しては「許せない」「厳しく処分するべきだ」との意見が。ただ、インターネット上に書き込まれた激しい中傷については、当事者でない人による一方的批判に疑問を感じ「とても悲しく腹が立ちました」と嘆く言葉もあった。

[ 2012年7月16日 06:00 ]

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