大津・中2自殺:校長「けんかと思った」 いじめ認識否定
毎日新聞 2012年07月14日 23時29分(最終更新 07月15日 09時05分)
校長によると、昨年10月5日、男子生徒が同級生からトイレで殴られているのを目撃したという女子生徒が担任に訴えた。担任は男子生徒と同級生1人に話を聞き、殴り合いのけんかだったと判断。男子生徒の方が多く殴られていたが、トイレにいた他の生徒やいじめを訴えた女子生徒には確認しなかったという。
校長は、同日夜、担任や学年主任、生徒指導担当ら5、6人の教諭が男子生徒について話し合ったことも認めた。「一般的にけんかはいじめにつながりやすい」という意見も出たが、「『いじめ』との通報で確認し、けんかと判断した」と校長や教頭に報告。校長もそれを受け入れ、更に確認するよう指示を出さなかったという。
校長は、男子生徒の友人関係について「力関係の差があると報告を受けていた。遊びの中でヘッドロックなどをされていた」と説明。「いじめに気づくチャンスを見逃していたと言われると、事後にはそう感じる」と述べた。また、滋賀県警が捜査中の体育祭での男子生徒に対する同級生の行為については「(自殺があるまで)全く知らなかった。報告も受けていない」と話した。【千葉紀和、加藤明子】