武田、６回０封でプロ２戦２勝！…ソフトバンク

２勝目を挙げた武田（左）は本多とお立ち台でガッツポーズ

　◆ソフトバンク３─０ロッテ（１４日・福岡ヤフードーム）　ピンチでもトレードマークの笑顔は忘れなかった。初回に２死一、三塁とされたが、武田は白い歯を見せた。「上から翔太、でいきました」。角中を１２４キロのスライダーで見逃し三振。大きくほえた。

　ロッテ打線の裏をかいた。７日のデビュー戦（対日本ハム）はワンバウンドするようなスライダーで空振りを奪った。「相手もビデオで研究する。追い込むと低めの変化球は振ってくれない」。５回２死二塁、６回２死一塁ではあえて真ん中付近に変化球を投げて三振を奪った。デビュー戦と同じ６回を投げ、三振は４から８と倍増。１９６６年のドラフト制後、高卒新人のデビューから２試合連続の無失点勝利は初めてだ。

　打者との駆け引きは、先を読み合う趣味の将棋で学んだ。巨人・杉内のように力まず、腕をしならせる投球フォームが理想。マウンドで脱力するため、１日３０分の「ボーッとする」時間を大切にしている。

　ヤフーＤの３万６２４１人のファンの前で、本拠地デビューを白星で飾った。秋山監督も「大したもの。持ってるんじゃない」と賛辞を贈り、後半戦のローテ入りを確約した。「全試合、勝つつもりで投げたい」と宣言したスーパールーキーが、連勝街道を突き進む。

　◆武田　翔太（たけだ・しょうた）１９９３年４月３日、大分・別府市生まれ。１９歳。小１で宮崎に移り住吉小４年からソフトボールを始める。住吉中で野球に転向以来、ずっと投手。中３で県大会優勝。宮崎日大高では１年秋からエースだったが、３年夏の県大会８強止まりで甲子園出場はなし。１１年ドラフト１位でソフトバンク入団。１８７センチ、８４キロ。右投右打。家族は両親と姉２人。