昨夏から多額引き出し 大津自殺 同級生関係分析へ
大津市で昨年10月、中学2年の男子生徒=当時(13)=が飛び降り自殺した問題で、亡くなった生徒が昨年夏ごろから数十万円の現金を使い込んだ形跡があることが14日、関係者への取材で分かった。滋賀県警もこの事実を把握しており、当初は仲が良く夏休み以降にいじめが激化していったとされる同級生との関係や、金の使い道について分析する。
関係者によると、生徒は昨年7月下旬から預金を数万円単位で下ろすようになり、計約12万円を引き出していた。また、9月下旬までに、親戚の店などから数回にわたり、計約二十数万円を無断で持ち去ったという。
生徒と同級生らは当初は友達関係で、夏休みにテーマパークに遊びに行ったり、一緒にゲームを楽しむ仲だった。
しかし、夏休みが明けてから校内でいじめが目撃されるようになり、学校が行ったアンケートでも「かつあげ(恐喝)されていた」「銀行の口座から金を奪われていた」などの伝聞情報がある。
一方、預金の引き出しに気付いた周囲が事情を聴くと、生徒は卓球部で使うラケットやゲームソフトに使ったと説明したという。
県警は、中学生が一人で短期間に使う金額としては多すぎるため、これらの金の使い道を精査するとともに、夏休みを境に激化していったとみられる、いじめとの関連の有無を慎重に調べる。
【 2012年07月15日 08時29分 】