浜松市浜北区で４人はねられる

　十三日午後七時三十五分ごろ、浜松市浜北区中瀬の市道で、道路左側をまとまって歩いていた女性四人が、後ろから来た同区染地台四、会社員山本知華さん（３０）の軽乗用車にはねられ、少なくとも二人が重傷を負った。

　浜北署によると、現場は道幅六メートルの直線。現場付近は薄暗く、見通しが悪かった。歩行者の四人は一緒に初盆の家を回る行事の最中で、黒色の喪服を着ていた。

　四人はいずれも同区中瀬の女性。頭を打った七十歳の女性と、五十六歳の会社員女性が骨折などの重傷。六十六歳の女性は重傷の疑いがあり、四十六歳の無職女性は軽傷。

　はねられた四人とは別に、一緒に歩いていて事故で気分を悪くした女性二人も病院に搬送された。

　近くの住民によると、周辺では十三日夜、初盆の各家を近隣住民や親族らが訪れる習わし。はねられた人たちも、六〜七人で一緒に初盆の家に行く途中で、目的地の約三十メートル手前で事故に巻き込まれたという。

　現場の路上にはスニーカーやハイヒール、傘が散乱。救急車到着まで、けがをした人に掛けられたとみられるブランケットが複数残されていた。

　事故に遭った人たちと一緒に歩いていた男性は「ショックで何も覚えていない」と口をつぐみ、座り込んだ。歩道はなく、少し広がって歩いていた人もいたという。

　現場の目の前に住む男性（２７）は「家にいてタンスを倒したような『バタン』という結構大きな音がした」と事故の衝撃を振り返った。何人かが倒れていて「『痛い痛い』と言っていた。一人は意識がもうろうとしていた」と話し、容体を案じた。