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【コラム 私は見た!】

それなりに評価出来る大関陣

2012年7月15日

 とんとんと、なんとも進行が早く思える名古屋場所で、もう15日は中日である。それは、やはり強い力士が順当に強さを見せているせいだろう。初日、2日目のあたりは、まだ一荒れも二荒れも来そうな気配があったのだが、日一日とその印象が消えていって、番付を見ると、上位が無事に勝ち進んでいる印象が強くなっている。

 たとえば、関脇が強い場所は面白い、と昔から言われるが、今場所ではお世辞にも強いと言えない。7日目現在、東の豪栄道は4勝3敗。場所を面白くするような活躍ぶりではない。

 これと全く対照的なのが、6大関すべて人間が別人に入れ替わったと思える相撲を見せてくれていることだ。6人と数をそろえたときはかなり厳しい意見も出たが、今場所は6大関それなりに面白いではないかという意見も聞かれるようになった。

 これも積み上げた実績のたまものといえるのだろう。星取表を見ていて驚かされるのは上位陣が占める上部分の白さでる。正直のところ、こんな星取表はこれまであまり見せてもらえなかった。

 その大関陣をリードする存在として、2人の国産大関が果たす役回りを見ておかないわけにはいくまい。2人が相前後して負けたときに、私は例のお家芸の迂闊(うかつ)負けが始まったと思った。しかし、そこからは人が変わったようなしっかりした相撲を見せ、琴奨菊は1敗で止まり、稀勢の里は2敗で踏みとどまっている。問題はそれがどこまで続くか、どこまで迂闊負けを出さないで取れるかだ。 (作家)

 

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