リラックスムードで話す岩渕(右から2人目)、沢(手前左)ら=千葉県内で
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岩渕がキタァ〜!! ロンドン五輪に出場するなでしこジャパンは14日、千葉県内で行われていた国内合宿を打ち上げた。この日は幕張総合高男子部員と非公開で実戦形式の練習を行い、右足第5中足骨骨折から復活したFW岩渕真奈(19)=日テレ=が1得点をマーク。佐々木則夫監督(54)はあらためて、岩渕を「勝負どころで使う」と切り札としての起用を明言した。男女の五輪代表は16日未明に出国。なでしこは五輪前最後の合宿を行うフランスへ、男子はパリ経由で英国へそれぞれ向かう。
155センチの小さなストライカーが“復活ゴール”だ。非公開の実戦練習で、男子高校生を背負い、振り向きざまに放った「意表を突く」(佐々木監督)シュートは、6月に再度故障した右足から放たれた。「打ったら入った。コンディションが上がってきて、成果がきょう出た」。岩渕はホッとした様子だった。
指揮官も手放しで喜んだ。「仕掛けるときに切れ味があるし、シュートを狙うポイントもいい。(五輪では)最後の勝負どころ、苦しい展開の中で勝負を決めることを期待して選考した」。最終調整試合となる19日のフランス戦に出れば、昨年7月17日のワールドカップ(W杯)決勝の米国戦以来368日ぶりの国際Aマッチ。得点を決めれば、2得点を挙げた一昨年2月11日の東アジア選手権・台湾戦以来で889日ぶりだ。
4年前の北京五輪当時は15歳。日テレの仲間とテレビ観戦したという。「すごいなと思った。4年後に自分がこの舞台に立つとは想像していなかった。楽しみ。大きな大会なので、結果にこだわりたい」。ゴールへの意欲は人一倍。でも、験担ぎは「全然ないんですよねぇ」とニコニコと笑う。「緊張もあまりしない。でも、大事なところで出されたら、緊張しちゃうかな」。周囲をほんわかとさせる“真奈スマイル”が五輪で輝くか。小柄なスーパーサブに乞うご期待だ。 (関陽一郎)
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