中日スポーツ、東京中日スポーツのニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 中日スポーツ > プロ野球 > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【プロ野球】

代打・阿部が逆転V打 竜のナゴヤ連勝止めた

2012年7月15日 紙面から

決勝の逆転打を放ち、ファンの声援に手を振って応える阿部

写真

◇巨人2−1中日

 中日は山崎が3回、先制の1号ソロ。ソトは5回まで安打を許さず6イニング無失点。7回から継投で逃げ切りを図ったが、最後に岩瀬がつかまった。巨人は0−1の9回1死一、三塁から、代打・阿部が左中間へ2点二塁打。8イニング1失点のホールトンが7勝目を挙げ、山口が3セーブ目。

     ◇

 とっておきの代打が残っていた。1点を追う9回。中日の守護神・岩瀬を攻め立て、1死一、三塁の絶好機。巨人・原監督は満を持して、休養のためスタメンを外れていた阿部の名をコールした。

 千両役者同士の対決。お互いの手の内は分かっている。フルカウントになると、阿部は内のシュートか外のスライダーに絞り込んだ。「半々で待っていたら、高めに来たので飛び付いた。外野フライを打てそうだったしね」。外角に浮いてきたスライダーを流し打つと、犠飛どころか左中間を真っ二つ。2009年6月21日のロッテ戦(東京ドーム)以来3年ぶりとなる代打での打点は値千金の逆転2点二塁打。二塁上の阿部とベンチの原監督が相次いで右手を突き上げた。

 チーム全体が貧打にあえいでいた開幕前。統一球とメジャー球を両方使用したマリナーズ、アスレチックスとのオープン戦を終えた阿部は「メジャー球の方が飛ぶんだけど。どういうこと」と漏らした。だが、この日の試合後は「外野フライにはなると思ったけど、頭を越えるとは思わなかった。“飛ぶボール”になってたんじゃない」と高笑い。両リーグ打率トップに君臨する今は、ジョークも軽やかに飛んだ。

 指揮官のタクトもさえ渡った。9回、先頭の高橋由が死球で出るとバントを選択肢から排除。谷と矢野に強攻を命じ、矢野の中前打で逆転のランナーを送り込んだ。「必ずそういう状況がくると思っていた。最後はしっかり大将が決めてくれたね」と原監督。同点狙いではなく、一挙逆転にかけた見事な采配だった。ナゴヤドーム不敗神話を粉砕し、貯金は今季最多の19。ゲーム差も今季最大の4とし、宿敵中日に大きな衝撃を与えた。 (臼杵秀之)

 

この記事を印刷する

PR情報

おすすめサイト

ads by adingo




中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ