防衛省政務官、「F-35A」の最終工程工場を国内に建設する考え
防衛省の神風英男政務官は12日夜、BSフジの「PRIME NEWS」に出演し、航空自衛隊の次期主力戦闘機「F-35A」の「FACO」と呼ばれる最終工程の工場を日本国内に建設する考えを示し、2013年度概算要求に盛り込むことを明言した。
FACOが実際に建設されれば、世界で3カ所目となる。
F-35A戦闘機について、政府は6月、2012年度分として、1機102億円で4機をアメリカから輸入する契約をしたが、神風政務官は、2013年度以降の導入方法について、「来年度の概算要求で、FACOの予算も獲得していく形になりますし、場所は(正確には申し上げられないが)、飛行テストをするので、飛行場があるところでないとできない。(中京地区でずっとやってきましたよね?)そこに、FACO施設を造るということ」と述べた。
F-35戦闘機は、国際共同開発・生産に加わった、アメリカやイギリス、ノルウェーなど9カ国で分担して作った主翼や胴体、エンジンなどの構成品をアメリカとイタリアのFACOと呼ばれる最終工程の工場に集めて完成させる方式をとっている。
2013年度予算で認められれば、日本は世界で3番目のFACOを持つことになるが、日本は国際共同開発に加わっていないため、極めて異例の扱いとなる。
また、神風政務官は、2012年に建造が始まったヘリコプター搭載護衛艦「22DDH」について、甲板のサイズやエレベーターのサイズから、アメリカの海兵隊が運用する「F-35B」垂直離着陸ステルス戦闘機を「問題なく運用できるであろう」としながらも、甲板の耐熱性や海上自衛隊のマンパワーの問題などを指摘し、22DDHの空母転用の可能性を現時点では否定した。