この特集ページでは、中高生がITのスキルを取得する事によって、広がった新たな世界を紹介していきます。第一回目の特集は、我らが、Life is Tech!の親善大使であるこの2人をご紹介します。
Tehu
現在、灘高校1年生。中学生の時に、iPhoneアプリ開発を始め、累計80万ダウンロードという超大ヒットアプリ「健康計算機」をリリース。その後、マスコミにも取り上げられ、講演や、インターネット生放送番組の企画など、活動は多岐に渡る。
自身のサイト「iTehu」
「健康計算機」は当時中学生のTehuくんが制作し、無料ランキング3位、総ダウンロード数は、80万ダウンロードを記録した大ヒットiPhoneアプリ。
広告で得た収益のすべてを東日本大震災に寄付を行っている。
80万ダウンロード大ヒットiPhoneアプリ
『健康計算機』ができるまで
— プログラミングを始めたきっかけは?
最初は全くプログラミングに興味がなくて、パソコンはネットサーフィンをする程度でした。iPhoneも、ただのユーザーでした。しかしそんなときに、シンガポールの小学生がiPhoneアプリをつくったというニュースを見て、自分にも出来るんじゃないかと思い、はじめました。
— でも、いきなりつくろうと思っても、つくれるものではないと思うけど、どうやって始めたの?
プログラミングとはどんなものかなと調べていたら、もとまか日記というのにたどり着いたんです。最初はこれを見て、勉強しました。
— そこからオリジナルのアプリをはじめたんだね?
はい。何かアプリをつくりたいなと思っていたときに、節分のときの恵方の方角が、毎年わからないなと思って、恵方がわかるアプリをつくってみようと思ったんです。
— 実際にプログラミングをしたと思うんだけど、どうだった?
恵方って毎年変わるから、計算とかも複雑そうに見えるんですが、実際には簡単なんですよね。5通りしかなくて、割り算をするだけで。実際には30分ぐらいでつくれました。
— それが、さっきの「もとまか日記」に取り上げられたんだよね?
そうですね。自分のつくった物が社会に認められたような瞬間で。これがきっかけで続けていこうと思い、次のアプリもつくろうと思いました。
— 次のアプリはあの超大ヒットの「健康計算機」だよね。実際にこのアプリのヒットは、どんな過程だったのかな。
ヒットの兆しが出てきたのは10日後くらいだったかな。全然無名だったし、プロモーションもしなかったのですが、誰かに偶然紹介してもらえたんだと思います。知人から、ランキングにのっているという知らせをもらって、びっくりしました。Appleのランキングを見てみたら、総合ランキングで42位になってました。その後も順位が上がってきて、2日後には総合ランキングで3位になりました。医療ランキングでは1位になりました。
— すごいなあ。そこに出ると一気に爆発的に広がっていくんじゃない。
そうですね、もうそのときは、一日にだいたい3万から4万ダウンロードでした。
— そのときの気分はどうだったの。
もう、高揚感でしたねw
— アプリをつくってる楽しみってそういう気持ちかな?
そうですね。あと、自分のつくった物が実際にiPhoneで動くというのが一番楽しくて。やっぱり感じるのが、ただアプリを使うのと、自分でつくったものを使うのとでは、動かしているときの気持ちが全然違うんですよね。言葉にできない、うきうきというか。そういうのがあって、気持ちよくてたまらなくなりますね。
アプリ開発で変わった自分の未来像
— この経験から、自分自身どんな変化があった?
まず、自分自身の変化としては、自分がこれから向く方向性を真剣に考えるようになりました。当時は将来の進路と言えば、医者になる為に東大の理3か京大の医学部でも行こうかという感じでした。でも、この経験から、ちょっとずつコンピュータとかに興味を持ち始めて、これを一生の仕事にしてもいいんじゃないかと思いました。
— ズバリ、これからの具体的な将来の夢は?
まずは、アメリカの大学に行くことです。いろいろな理由があるんですが、特に論理的な理由はなくて、ただ他の人に推薦された、楽しそう、あとは第六感で行ってみたいなと思いました。でも、どうせ目指すなら一流の大学を目指したいなと。そんな考えで、スタンフォードかMITに行くことを目指しています。二流に行くくらいなら、日本の大学でいいので。
— 向こうに行ったらどんなことをしてみたいの。
まずは勉強がしたいですね。やっぱり勉強しにいくんで。そして勉強しながら自由奔放にやりたい。スタンフォードに行ったらシリコンバレーも近いですし、仕事もしにいけますし。
— 勉強は具体的にどんな勉強がしたいのか、決まってるのかな。
コンピュータ系ですね。だけどそれだけではなく、経営学も両方同時に勉強したいですね。スタンフォードはこの二つを両立できる環境もあるので。そして、ただのプログラマーじゃなくて、プログラマー経営者を目指したいと思います。