【米ワシントン23日=松堂秀樹本紙特派員】米軍普天間飛行場に8月に配備予定の垂直離着陸輸送機オスプレイをめぐり、現場司令官の更迭や事故調査責任者の除隊が続いている。米雑誌「ワイアード」が21日付で報じた。同誌は2010年にアフガニスタンで発生したオスプレイ墜落事故で「機体に問題があった」とする調査報告を空軍上層部が「人為的ミス」に改ざんするよう圧力をかけていたと指摘。米フロリダ州で6月13日に発生した墜落事故の直後に米空軍が「機体の構造的欠陥を疑うような理由はない」と発表したことを疑問視した。
米国防総省はフロリダの墜落事故の調査が終了していないにもかかわらず「機体に問題はない」と繰り返し強調している。オスプレイ配備に県民が猛反発する中、事態収拾を急ぐ米側の説明に一層の疑義が生じそうだ。
今回のフロリダ州の墜落事故で、訓練を指揮していた第8特殊作戦航空隊のグローバー中佐が更迭された。
米国防専門誌「インサイドディフェンス」(電子版)は、グローバー中佐の解任理由について、事故機が所属していた空軍ハールバート・フィールド航空基地(フロリダ州)のスライフ司令官の見解を掲載。同司令官は「同航空隊に求められる高いレベルの任務を維持するため新たなリーダーシップが必要だった」と述べ、墜落事故を人為的ミスで収拾させたい米空軍の意向をにじませた。
スライフ司令官は、現場の指揮官を更迭する一方、事故の全容が判明していない段階で「構造的欠陥はない」と発表。だが、こうした米軍の公式見解についてワイアード誌は「空軍は戦闘機の不具合の際にも人に責任を押し付けようとした過去がある」と指摘し、対応を疑問視。10年にアフガニスタンで墜落したオスプレイの事故調査責任者、ハーベル空軍准将(当時)がエンジン出力の低下を事故原因の一つに挙げた報告書をまとめた際に、空軍が「操縦士の責任にするよう」圧力をかけたことに言及した。
ハーベル氏は報告書を提出後、除隊。米空軍の週刊誌「エアフォース・タイムス」に11年1月に掲載された記事で、同氏は「報告書の改ざんを求める強い圧力があったが、私の心と頭はパイロットのミスではないと言っていた」と述べ、真実を貫いたことを訴えている。
ワイアード誌によると、00年にはオスプレイの構造的欠陥を隠すために整備記録を改ざんした米海兵隊のリバーマン中佐(当時)も更迭された。
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