停電時における交差点の安全対策
大飯原発の再稼働問題に絡んで、「滋賀県も地元」と主張して国に安全対策を提言するパフォーマンスをした知事が、今度は、6月末の関西広域連合の会議で、またもやパフォーマンス(節電計画10%堅持すると言いだし)し、挙句の果ては、停電により交差点に設置された信号機が機能しなくなった場合は、県職員を交差点に配置するとまで言い出した。
これまで、交差点角には、交通安全日などを中心に、民間のボランティア、地域の交通安全協会の役員さん、通学児童をもつ父兄の皆さんが立って、通行人の安全確保とドライバーへの啓発をしていてくれる姿は見かけるが、県職員がこうした活動に参加したことは聞いたことがないし、見たこともない。
特に、県民総ぐるみによる交通事故防止を訴える交通政策担当者ですら、机の前でパソコンのキーボードを叩いているだけで、汗を流そうとしない。
こんな県職員を信号機が停電で機能しなくなった、道路交通法でいう「交通整理の行われていない交差点」に配置して、何をする気でいるのか?
これも知事のパフォーマンスでしかない。だれかが、助言?扇動?しているのだろう。
はっきり言って、何の経験や意欲?、そして法律上、全く権限のない県職員が交差点に立ったら、通行車や通行人が困惑して迷惑であるばかりか、馴れないことで県職員が怪我をする心配さえある。
最近、全国の警察が、急きょ、信号機が停電により消えた場合の交差点の安全対策を図るため、主要な交差点(交通量が多くて事故の発生が予想される交差点)に警察官を立たせて、警察官や交通巡視員による手信号で交通整理をしようと計画し、警察官の手信号操作方法を教養し訓練している。
この現場に遭遇したことがあるが、手信号は全く幼稚であって、その技能は低く、手信号による交通整理をしないほうが、交通の安全と円滑が保たれるように感じた。
現在ほど交通信号機が設置されないで、交通量がすくない時代には、その時代としては交通量の多い交差点の中央に位置して、警察官が手信号による交通整理をした。
白色の制帽覆い、足元は白脚絆、真っ白な手袋、制服も今と違ってスマートで白色の帯革、警笛紐も白色、その姿は交通警察官の憧れで、女性にも大いにモテたものである。
手信号による交通整理が出来て、一人前の交通警察官と認められた時代であった。
当時は、警察官の技量もさることながら、通行人や自動車運転手も警察官の手信号に馴れていた。
しかし、今は当時と違うことを認識すべきであろう。
警察官の服装、技量もさることながら、自動車運転手が警察官の手信号による交通整理に不慣れである。
運転者が警察官の手信号の意味を理解しないと、とんでもない交通事故を招く結果となる。
警察官ですらこんな状態であるのに、県職員は何をするつもりなのか?
はっきり言っておこう。停電して信号が表示しない場合は、成り行きにまかせることである。
すべての信号交差点に交通整理の警察官を配置しようとすると、今の警察官の定員の100倍でも不足するだろう。
多くの運転手は、危険を認識すれば、自ら安全行動にでるものである。
交差点通行上のトラブルはあるだろうが、交差点における優先順位や通行方法を再勉強する機会でもある。
知事さん!パフォーマンスは辞めなさいと、以前にも忠告したはずですよ・・・・・