東京電力福島第一原発事故の直後で事故対応に当たる幹部のやりとりを収めたテレビ会議映像の公開方法について、東電の下河辺和彦会長は、当初は報道機関に限定し、閲覧してもらう形にする方針を明らかにした。放送用には、要約版を作るという。
朝日新聞のインタビューに答えた。下河辺氏は「全部ご覧頂かないと、対応への批判が出る。公開と言うより、閲覧という形になる」と、基本的には映像や音声を修正せず、報道機関が閲覧できるようにする。ただ要約版は、社員らのプライバシーに配慮して映像を加工したものになる。
公開時期については「早いにこしたことはないが、23日に政府の事故調査委員会の最終報告書が出て、東電としても内容を了知した上で、最終的に決める」と述べた。閲覧できる報道機関にフリージャーナリストらを含めるかどうかは、検討中だという。
福島第一原発の破綻を背景に、政府、官僚、東京電力、そして住民それぞれに迫った、記者たちの真実のリポート