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【大相撲】

白鵬が6連勝

2012年7月14日 紙面から

隠岐の海(左)を寄り切りで下す白鵬=愛知県体育館で

写真

◇名古屋場所<6日目>

(13日・愛知県体育館)

 横綱白鵬(27)=宮城野=は隠岐の海を難なく寄り切って初日から6連勝。大関以上は2日続けて安泰。把瑠都は若荒雄をはりま投げで退け、日馬富士も掛け投げで関脇豪栄道を下し、ともに無敗を守った。他の大関陣は稀勢の里と琴奨菊が、ともに平幕を退けて5勝1敗。琴欧洲は関脇栃煌山を寄り切って5勝目、鶴竜は4勝目を挙げた。全勝は平幕の大道を加えて4人となった。けがで休場していたエジプト出身の西序二段8枚目の大砂嵐(20)=大嶽=が途中出場し、豪快な突っ張りで勝利した。

     ◇

 白鵬がきっちりと結びを締めくくった。2日連続で1横綱6大関そろっての白星。6人の全勝力士のうち平幕の2人に土がついたが上位に波乱はなし。関取になって初めて3日連続のはたき込みで勝っていた横綱も、隠岐の海を万全の寄りで下すと「久しぶりにまわしが取れたねえ。描いたイメージそのまま出せました」。気分すっきりの完勝だった。

 「2日続けて1横綱6大関の白星を意識したか」と聞かれた横綱は「きょうはなかった。きのうもなかった。それだけ集中しているということ」と納得顔。昨年よりはしのぎやすい名古屋だが、体の管理には気を配っている。「場所に入って出かけたのは、初日と2日目だけ。あとは部屋で食事している」という。

 寝るまでは「映画を見てる」という。「1日に1本かな。『顔のないスパイ』とか、中国革命ものとか…」。のんびりと過ごしている。

 映画もただリラックスするためだけに見ているわけではない。名古屋場所での話ではないが、最近よく口にする映画のワンシーンがある。

 「2人が対戦する前にお茶を飲む。『このお茶おいしいですから飲んでください』『お茶はお茶。茶に優劣の差はないはず。なぜなら同じ自然の中で育ったもの。心でおいしいと思うはず』と返す。だから我々、武術をやる人間に優劣の差はない。技量の差はあるけど。試合を通じて真の自分の姿を知る。敵は自分自身なんです」。ハリウッド映画の『SPIRIT』を見て「自分の考えに一致した」という。

 目の前で6大関がそろって勝とうが、全勝力士がほかにいようが「敵は自分自身」。2場所ぶりの賜杯へ−。自分との戦いは中盤戦を迎えた。 (岸本隆)

 

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