マシソン、初救援失敗に肩落とす

　◆中日１―１巨人＝延長１０回規定により引き分け＝（１３日・ナゴヤドーム）　剛腕をもってしても、高めに浮いた直球は竜打線の餌食となった。頼みの守護神・マシソンが打たれた。１点リードの９回２死二塁、谷繁の中前適時打にガックリと肩を落とした。「特に杉内がいいピッチングをしていただけに、こういう投球をしてしまってフラストレーションがたまったよ」と責任を背負った。

　７月に入り、計１０試合で８度目の登板。見えない疲労はボールに表れていた。先頭の森野に高め１５８キロの直球を左翼フェンス際まで運ばれた。松本哲の好守備に助けられたが、和田には同じ高め１５７キロを右中間への二塁打とされた。谷繁にも真ん中の１５７キロ。「調子はまったく変わらなかった」と言い訳はしなかったが、抜けた真っすぐを狙い打ちされた。

　ここまで８セーブをマークしていたが、初の失敗。原監督は「そういうときもある。狙い球を絞った相手が上回った」と責めなかった。何度も終盤を救ってくれた右腕だからこそ、次回への雪辱を期待していた。「次は３人で抑えられるようにしたい」。普段は常に笑顔の男が、厳しい表情を変えずにバスに乗り込んだ。