すみませんm(__)m 私生活が忙しく投稿が遅れました。
未知との遭遇part3
午前8時10分 択捉島沖太平洋
ガリア海軍戦艦「ダンタリアス」
艦長のルーメイとボルグは驚愕を隠せずにいた。
目の前にはあまりにも僅かな武装しか積んでいないにも関わらずたった二隻で六隻の帝国艦隊を撃破した、海上自衛隊の護衛艦が間近に見える。
つい数時間前、連邦に向かうはずだったボルグを乗せた、四隻の軍艦は海をさまよっていた。
いくら東に向かっても連邦は見えず、いくら連絡しても音信不通で仕方ないので、ガリアに帰ろうとした時、帝国艦隊と接触してしまい、逃げようとしたが追撃され、こちらも反撃したが、数十分前には「ダンタリアス」と僚艦の巡洋艦「アーレム」だけになってしまっていた。
そんなとき、突如、海上自衛隊と名乗る組織からとある通信がきた。
内容は『我々は日本国海上自衛隊である。この海域は我が国の領海である。ただちに戦闘を停止していただきたい、この忠告を無視した場合、こちらから攻撃する』と言う内容だった。
海上自衛隊?何?と考えた。ボルグとルーメイだったがひとまず今の状況からこれ以上敵を作るべきではないと考え、砲撃を停止した。
一方、帝国艦隊はそんな忠告は知らん、だいたい日本国って何?と無視、砲撃を続けた。
すると遠く離れた場所から何かが数発、発射され、それが帝国艦隊にまるで生き物ように正確に艦橋や機関に直撃し、そのあとはあまりにも精確で凄まじい威力を持つ砲撃により帝国艦隊は僅か数分で壊滅。
その後しばらくすると空を謎の機械が飛んできて、海面に漂う生き残った帝国軍の水兵達を何回も往復しながら回収していき
、その機械が来た方向から海上自衛隊の二隻の護衛艦がやって来て今にいたる。
その一隻から内火艇が出され「ダンタリアス」に横付け、内火艇に乗っていた数人がタラップを上がってくる。
彼らの中で士官と思われる人物が着ている服装は帝国軍将校が着ている軍服と同じく黒を基調としながらも勲章以外の権威を示す飾りなどが全く付いていなく、他の数人は防弾用と思われるチョッキとヘルメットを着ている。
手には見たことが無い素材が使われた、黒塗りの短いライフル?らしき銃を持っている。
「海上自衛隊、護衛艦「すずなみ」艦長の安部 二等海佐です」
「ダンタリアス」艦長のルーメイ少将である。貴官らの乗船歓迎する」
午前9時00分 福岡市臨海部
「ハァハァ!」
クライネは走っていた。向かっているのはとある倉庫で倉庫内には緊急時にアカネイアに脱出するための魔方陣が展開されている。
「ハァ・・クソッ!なんで私がこんな目に!」
戦いは一方的に敗北した、クライネが率いていた暗殺集団は機動隊の必死の防衛戦により、かなりの足留めをくらい、その間にやって来た、陸上/航空自衛隊の増援により戦線が崩壊した。
彼らと自衛隊では勝負にならなかった。
暗殺集団は今回の遠征のためにアカネイア大陸各地から傭兵や各軍からの脱走兵、山賊、海賊
、盗賊、部族から兵士を3000人集め、装備は刀剣や槍、斧、弓矢を中心とし、小数だが魔道士やシャーマンを加えた編制でありアカネイアでは正規軍にも劣らない規模であったが、自衛隊とは戦術や装備など全ての面で差がありすぎた。
今の自衛隊は第三次大戦後、敗戦したロシアや中国は世界に影響力を失い、アメリカも大国二カ国との総力戦や国土が戦場となった影響で力が衰え、影響力は下がっていた、しかし敗戦したとはいえ余力を残した状態で降伏した中国では国民が降伏に反発、革命が発生、その後革命は成功、軍事力を凄まじい勢いで盛り返していた。
それを恐れた日本はアメリカに援助を求めたが疲弊したアメリカには厳しかった。
そのため、日本は自ら力をつけることにした。
防衛費を以前の3倍に上げ、装備の充実化や隊員の補充を行い、スクラップの名目で世界各地から兵器を集め、駐屯地の防衛力強化や新設を進め、憲法第9条を改正、戦略自衛隊や対サイバー戦用の特殊部隊の設立、、装備の国産化を進めるなどをして防衛力を急速に上げていた。
そんなめちゃめちゃ強くなっていた自衛隊といまだに中世の暗殺集団ではまるで赤ん坊が大人に挑むくらいの歴然とした差があり。
結果、クライネ達暗殺集団は壊滅、現在は掃討戦に移行していた。
味方が次々に死んでいく中、クライネは弓矢を捨て必死に走った、自分が生き残れる希望にかけて。
「ハァ・・ハァ・・何で!」
倉庫の前に来るとクライネは絶望した。
既に倉庫は空爆により跡形も無く、ただの瓦礫の山になっていた。
周辺に戦車や陣地を作っていたのが災いし、自衛隊が何らかの拠点と考え、空爆されていた。
近くには航空自衛隊が採用している国産無人戦闘攻撃機 MQ-1「シノビ」が250lb誘導爆弾を積んで飛んでいる。
「・・・・・・・・・・」
クライネはただ唖然とするしかなかった、その時、後ろから急に掴まれ、口元に何かを押しつけられる。
「何!」
押しつけられた物から何かのガスが噴射されるとクライネは目の前が暗くなり意識が無くなる。
午前9時30分 硫黄島付近の上空
「ホーネット・ワンより各機へ敵機を一機たりとも防衛ラインを通過させるな!」
福岡での戦いが終結したころ、硫黄島周辺で新たな戦いが始まっていた。
ことの発端は今から2時間前、新硫黄島基地所属の航空自衛隊の偵察機RF-15DJ二機がパハロス島があった辺りの海の上空に差し掛かった時に推定で100機を超える謎の航空部隊の攻撃を受けたことから始まる。
二機はその後なんとか離脱に成功し、その後、謎の部隊は日本領空に侵入、いくら無線で反転や退去を警告しても無視され、あげくの果てには航行中の海上保安庁の巡視船とアメリカ籍の貨物船を攻撃し撃沈、そのため空自は敵襲と判断、百里基地や硫黄島基地、厚木基地や救援要請を受けた戦略自衛隊の航空母艦から次々と飛行隊がスクランブル発進し、硫黄島上空に集まりつつあった。
上空には航空自衛隊主力機である、F-3隼やF-15SEJ、退役が進むF-15J、F-2A、戦略自衛隊のF-3、F/A-18EJなど日本が保有する戦闘機の機種の大半が集結していた。
そして、硫黄島上空では近年ではあり得ない規模の大空戦が繰り広げられていた。
「何で、あんな大昔の機体が日本に攻めてきてるんだよ!」
航空自衛隊第305飛行隊に所属する、北河一等空佐は我が目を疑っていた。
そこら中で味方の戦闘機とドッグファイトを繰り広げらている敵機は北河が昔、航空機の歴史の教科書で見たことがある、MiG-15にそっくりだった。
しかも、そのMiGモドキが守っている爆撃機らしき機体はB-29にこれまた異常なまでにそっくりだった。
北河は驚きつつも、乗機であるF-3を操り、既に3機もの敵機を撃墜していた。
目の前で戦自のF/A-18EJが一機の敵の後ろをとろうとしていたのを見ると北河は味方より早く敵の後ろに付き短距離誘導弾を敵に撃ち込む。
「命中♪」
北河は嬉しそうに4機目を撃墜する。
既に相手は編隊の半数を失っていた、敵機が装備するのは時代遅れの対空用ロケット弾や機銃で自衛隊の機体にはかすりもせず、エンジンの性能も遠く及ばないことやチャフやフレアを持っておらず、ミサイルを振り切るだけの機動力も無いのでまるで吸い込まれるように必ず命中していく。
味方のF-3が敵機に30mm機関砲叩き込み、敵機はおびただしい数の破片となって飛び散っていく。
そして数分後、生き残った数機の敵機が引き返していき、何機かの爆撃機を捕獲することに成功した。
後に、この日にあった一連の戦いをエイプリルクライシスと言われることになる。
+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。