今回は戦闘パートです。 何かおかしいところや変更した方がいい部分は感想に書いてください!
未知との遭遇part2
6時55分 福岡県福岡市 中心部
「全員退却!安全ラインまで退却するじゃん!」
黄泉川がMP5を片手に撃ちながら叫び、それを聞いた隊員達が動けない怪我人を担ぎバリケートから退却していく。
その後を敵兵や魔道士、竜が追いかけ無人になったバリケートをよじ登る。
黄泉川は二人の隊員と共に他の隊員が逃げ切るまでの間、負傷した左腕を気遣いながらMP5で弾幕をはり、殿を努める。
最後に鉄装が退却してきて、
「黄泉川さん!全員安全ラインまで退却完了しました!」
「よし、いいじゃん爆破班、敵ごとバリケートを吹っ飛ばすじゃん!」
黄泉川が叫ぶと近くにいた。爆破班の隊員がC4の遠隔操作スイッチを取り出した。
黄泉川達が退却したのは民間人の避難が完了し、これ以上損害を増やさないためである。
大量のC4という置き土産をおいてだが・・・・
黄泉川達は近くの物影に隠れると、安全を確認した隊員がスイッチを入れる。
ボンッ!
バリケートをよじ登っていた、兵士や火竜達はバリケートと共に吹き飛ぶ、バリケート近くに停めてあった自動車にも誘爆し周囲はあっというまに炎に包まれ、物影に隠れていた黄泉川達にも凄まじい衝撃が襲い周囲には砂埃が舞う。
爆発のあとに広がる血と火薬の臭い、そしてかつてバリケートがあったは場所には敵兵や火竜だった肉片が飛び散り、爆発を何とか生き残った兵士達の呻き声や悲鳴が聞こえる。
そして、爆発を逃れた敵兵達は
武器を落としながら慌てて逃げていく。
黄泉川達は物影から出るとかつてバリケートがあった場所に爆発の凄まじい威力に驚愕しつつも警戒しながら向かう。
「伏兵に気を付けるじゃん!」
「隊長、いったい何人が死んだんですかね」
才郷が低い声で黄泉川に訪ねる。
「分かんないじゃん、でも私達に出来ることは市民を守ることじゃん。あとあの中に生存者がいたら回収するじゃん」
安全ラインに逃げていた他の隊員達も黄泉川達にしだいに合流してくる。
その時、黄泉川達の頭上をローター音を立ててながら通過していく複数の機影、陸上自衛隊のヘリの編隊だった。
武装集団上空へ次々に向かうヘリを見て、黄泉川は低い溜め息をつく。
AH-64DJのコックピットから臨む戦場は、現実ではあり得ない光景だった。
地上には、自動車などが炎上していたり、瓦礫などが散らばる中に鎧を着た敵兵や竜が展開していた。
「隊長機より各機へ、掃射を開始せよ」
『『了解』』
陸上自衛隊西部方面隊 第3対戦車ヘリコプター隊は低空で市街地に侵入し、AH-64DJ×7機とそのあとを複数のOH-1を元に開発されたUH-1やUH-60JAが後に続く。
近年の調達が始まったAH-64DJは、以前AH-1Sの後継機として配備されたがわずか13機の配備で終わった、AH-64Dを日本が独自に改良した機体である。
「目標は敵武装集団、攻撃を開始せよ!」
『『了解!攻撃開始します!』』
AH-64DJから30mm機関砲が鈍い発射音を出しながら車道に展開する敵兵の頭上へ容赦なく撃ち込まれ、あっというまに車道に展開していた、兵士達が肉片に変わっていく。
そこにロケット弾による攻撃も加わり、地上は阿鼻叫喚の地獄と化している。
そのあとをUH-1やUH-60がドアガンに備え付けられた16式7.62mm機関銃や12.7mm重機関銃、隊員が89式5.56mm短小銃で残存する兵士達を狙い撃ちにする。
それは武装集団にとって、青天の霹靂にも等しかった。
剣や槍の一撃を弾き返すほどの鎧を着た重装騎士も30mm弾や12.7mm弾の前には無残にも身体を引き裂かれ、一人のソサーラがサイレスを使っても魔法では無いロケット弾に効果は無く、そしてロケット弾の着弾により面単位で兵士達は吹き飛ばされ死んでいく。
さらに上空では・・・・・・・
「ヴァルキリー1より全機へ、武装の使用を許可する。武装集団から福岡の空を奪い返せ!」
『『了解!攻撃を開始します!』』
隊員達の声が重なる、彼ら声には女性の物が多く混ざっている。
レーダーサイトの故障により福岡上空に表れるまで気づかなかった敵航空戦力(飛竜)影響で市民や警官隊に多数の被害を出すことになり航空自衛隊はそのプライドに傷をつけられていた。
しかし、その借りは倍にして返すと第101航空隊の隊員達や航空自衛隊西部方面隊司令部はいきこんでいた。
この時、伊隅 みちる三佐は少しだけ微笑んでいた。
第三次世界大戦から既に数年が経ち、戦いが無くなり再び無用の長物と化した、戦闘機が再び
日本の空を守れることが嬉しかったからである。
第101航空隊は大戦末期に設立された航空部隊で、新型のF-15SEJが戦力で、航空自衛隊としては唯一、女性戦闘機パイロットが所属する部隊であり、隊員の殆どが第三次大戦からのベテランパイロットである。
「ロックオン!」
みちるの目の前ど点滅するエイミングレティクルがターゲットボックスと重なり、電子音と同時に点灯にかわる。
「中距離誘導弾発射!」
みちるがミサイルを発射すると
同時に飛行隊の僚機からも次々と誘導弾が発射される。
放たれたAAM-6 17式空対空誘導弾の数はおよそ10発。
そのあとも新たな目標が確認され、次々とAAM-6が放たれていく、そしてAAM-6が目標に到達するまでの時間がHUDに表示される
そしてそれらは回避するために必要なチャフやフレアなど装備していない無防備の飛竜達の群れに命中する。
みちる達の目の前で次々と小さな爆発が重なるように起こり、そして爆発の後にはまるでひき肉の様になった飛竜の残骸落ちていく。
「こちらヴァルキリー1、命中を確認!二機・・いやニ頭・撃墜!」
途中、いい間違えた。彼女は慌てて言い直す。
『フフ、ヴァルキリー2、一頭撃墜!』
『ヴァルキリー5、全弾命中を確認』
次々にいい報告が入ってくるが
眼前に、未だ健在な小数の飛竜が迫ってくる。
どの個体も仲間を殺られたからなのか激しい雄叫びをあげている。
「ヴァルキリー1より全機に告ぐ、近接格闘戦で勝負を付けるぞ、奴らに航空自衛隊の強さを見せつけてやれ!」
『『了解!』』
福岡の上空でF-15SEJと飛竜のドッグファイトが繰り広げられる。
M61A2 20mm機関砲や短距離誘導弾が当たり、鱗を飛び散らし、翼がもげ、地上に落下する飛竜達、火炎を吹きF-15SEJに当てようとするも圧倒的な加速力の差で次々とF-15SEJのヒットアンドウェイ攻撃で飛竜達はその数を減らしていった。
本来はここにF-35がでるはずだったんですが、納期がさらに遅れるらしく、かわりにF-15SEJを登場させました。
ちなみにF-15SEJは三菱重工がライセンス生産している設定です。
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