東日本大震災

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浪江町が独自の健康手帳 全町民に配布へ

浪江町が作った「放射線健康管理手帳」

 東京電力福島第一原発事故で全町避難している浪江町は12日までに、町民の長期的な健康管理に役立てる独自の「放射線健康管理手帳」を作成した。震災時の全町民約2万1000人に順次、郵送などで配布する。
 手帳はA5判42ページ。全町民を対象に実施している内部被ばく検査(ホールボディーカウンター)結果や、通常の健康診断の結果、甲状腺がんなど各自が受診したがん検診の結果、震災後の診療記録、震災以降の行動記録を書き込めるようになっている。
 表紙は「健康手帳」とだけ記され、本人の氏名などを書くページに「放射線健康管理手帳」と記載。被ばくによる差別につながらないよう配慮した。
 手帳の発行に当たっての馬場有町長名のメッセージでは、町民の生涯にわたる健康不安に対する賠償、全国に避難している町民への検診体制の確立を含めた医療費無料化の制度を国や東電に求めていくとした。
 手帳は、既に行われた個々の検診結果や、県内在住の18歳以下および妊産婦に配布した積算線量計の結果データなどを書き込んだ後、全国に避難している町民に送られる。

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