平成22年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (田村琢実議員)
子宮頸癌のワクチン接種の取扱いについて
Q 田村琢実議員(自民)
女性特有のがんの中に子宮頸がんがあります。子宮頸がんになった場合、子宮や子宮の周りの臓器を摘出しなければならなくなることがあり、女性にとっては大変重大な病であります。
子宮頸がんは、HPVというウイルスの感染がほとんどの原因であります。多くの場合、性交によって子宮頸部の細胞にHPVが感染します。この感染を防ぎ、がん化しないようにするためにワクチン接種が推奨されています。日本国内でもワクチンが昨年10月に承認され、自治体においても公費助成を行うなどの動きがあります。
現在、子宮頸がん撲滅のためにテレビや新聞の情報を見ているだけでは、一般に広く子宮頸がんを100パーセント予防できるワクチンのようなイメージで宣伝されています。
しかし、このワクチンについては、効果と副作用に対し全く情報が公にされていなく、重大な問題をはらんでいます。HPVウイルスは、現在確認されているだけでも約200種類あります。このうち発がん性の高い15種類が子宮頸がんの原因とされ、実際にはこれらの発がん性HPVに感染しても、90パーセント以上は免疫により体内から自然に消失するため、子宮頸がんに発展するのはごくわずかなのです。
現在、子宮頸がんワクチンが予防できるのは、HPV16型と18型の2種類のみなのです。よって、すべての発がん性HPVの感染を防げるものではありません。ワクチンを接種しても子宮頸がんにかかる可能性があると製薬会社もはっきりと述べています。
また、同ワクチンはHPVに既に感染している人には効果がなく、また、ウイルスの増殖を刺激するという報告もあります。しかもワクチンの効果は5年から6年であり、長期の効果は確定的ではありませんし、長期的な副作用においては未知数であり、ワクチン接種による死亡例も報告されています。
さらに、接種対象は、10歳以上の女性となっています。性交を行う前に抗体をつくることが目的とされています。10歳からのワクチン接種が誤解を与えたフリーセックスを推奨する動きとなりかねません。
また、このワクチンには、ポリソルベート80が含まれています。ポリソルベート80は、不妊化を引き起こすことが研究によって示されています。この成分が子宮頸がんワクチンに投与され、低年齢からのワクチン接種が推奨されることの影響として、子供たちが将来にわたり不妊化してしまうことが危惧(きぐ)されます。日本民族根絶やしの危機も大げさなことではありません。
このように、多くの問題点を秘めている子宮頸がんワクチンに対する公費助成などは、百害あって一利なし。第3の薬害問題にもつながる可能性があるのです。ワクチンに対する認識があまりにも安易な社会になりつつあります。「ワクチン」という言葉でごまかされてはいけません。製薬会社の添付文書にもあるように、劇薬なのであります。
また、子宮頸がんは定期検査で十分対応できるがんであり、この定期検査を充実させることが、子宮頸がん対策として女性の体を守る大切な施策であります。
そこで、埼玉県においては、このような問題点を秘めているワクチンに対し、調査、情報収集を行い、県内市町村に対し情報提供を進めていく必要性を感じます。既に公費助成が始まっている市もあると伺っています。国に公費助成の要望をしている場合ではありません。保健医療部長のご所見をお伺いします。
A 降田 宏 保健医療部長
議員お話のポリソルベート80については、薬事法に基づく添付文書や製造元への照会により、含まれていないことを確認しております。
また、昨年10月の薬事承認に先立って行われた国内の臨床試験の結果、重篤な副反応は認められませんでした。
このワクチンの接種の今後の進め方につきましては、接種対象も含め、現在、厚生労働省において専門家の意見を聞きながら総合的に検討しているところであります。
県としてはこうした国の動向を十分注視して、市町村に対し、必要な情報提供を行うなど、適切に対応してまいりたいと考えております。
また、議員ご指摘のとおり、すべての子宮頸がんをこのワクチンによって予防できるわけではないため、県としては引き続き、検診受診による早期発見の重要性についても啓発してまいります。
Q 再質問 田村琢実議員(自民)
子宮頸がんワクチンですが、ちょっと認識が非常に甘いというふうに部長答弁を聞いて思いました。
これが本当に公費助成を始めて子供たちの体が守れるのか、女性の体が守れるのか、本当に私は心配をしております。
先ほど「ポリソルベート80が含まれていないことが確認されています」という部長の答弁ありましたが、それが本当に事実だったら私は別にそのことについては言いませんけれども、それが本当に含まれていないのかどうなのか、意図的に含まれているという報告もされていますので、再度このようなことをきちっと調査した上で適切な対応をしていただきたいというふうに思います。
A 降田 宏 保健医療部長
ポリソルベート80は、薬事法に基づく添付文書や製造元への照会により、含まれていないことを確認しております。
・上記質問・答弁は速報版です。
・上記質問・答弁は、正式な会議録とは若干異なります。