大津いじめ自殺:死亡生徒が通った中学校が保護者に説明会
毎日新聞 2012年07月12日 21時55分(最終更新 07月13日 00時47分)
質疑応答では、真っ先に手を挙げた保護者の男性が「1人の方が亡くなったのに、なぜ黙とうがないのか」と怒って指摘。会場では拍手が起こった。学校側は座ったまま黙とうしようとしたため、保護者の更なる怒りを買ったという。
保護者はアンケート結果の開示を要求。学校は「プライバシーの問題がある」と当初応じなかったが、最終的に沢村教育長が「私の権限で、ご希望があればお見せいたします」と話した。保護者からは「報道内容は本当なのか」との問いや、アンケート内容に関する質問が多かったという。
2年生女子の保護者男性は「学校の対応は保身に走っていると感じた。今回の問題は担任が説明すべきだ。保護者からは『担任はどうした』と疑問の声が上がった」と話した。
説明会を終えた保護者の女性は「ネットや報道をうのみにしている生徒や保護者が多く、真相が分かると思って説明会に参加したが、保護者との質疑応答は全くかみ合わなかった」と話していた。
説明会後、取材に応じた沢村教育長は「いじめと自殺との因果関係は断定できないという市教委の考え方を説明し、保護者から異論は出なかった」と説明した。【石川勝義、前本麻有、千葉紀和】