ようやく、世界のメディアが欧州合同原子核研究所(CERN)の劇的な研究結果を取り上げている。この結果は、気候変動とその背後にある「政治学」(ポリティカル・サイエンス)に疑問を投げかけたのだ。ファイナンシャル・ポスト紙のローレンス・ソロモン氏が書いた非常に興味深い記事の中には、CERNの科学者たちが自分たちの発見の基盤となる実験の許可を求めて、15年間、CERNを管理する同研究所の官僚や欧州政府に働きかけてきた姿が描かれている。
宇宙線と太陽が地球温暖化議論を左右するカギになるという仮説は、イギリスで行われた1996年の科学会議で、デンマーク国立宇宙研究所の二人の科学者によって最初に提議されて以来、地球温暖化を扱う機関にとって一番の敵だった。1日も経たないうちに、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)のバート・ボリン議長は、「この二人の動きは、極めて世間知らずで無責任だ」と発言し、二人の理論を非難した。そして、この理論とそれを信じる記者、さらにこの理論を提起したデンマーク人たちの大半の信用を傷つけ始めたのだ。非の打ちどころのない科学的に確かな実績があるにもかかわらず、やがて科学者たちは中傷され、過小評価され、資金不足に陥ることになった。
このデンマーク人科学者たちに反対する論評を結集させる働きかけは、見事にうまくいった。一つの有名な例外を除いて、であるが。『ニュー・サイエンティスト』誌の元編集長であるナイジェル・コールダー氏は、1996年の会議に出席したが、怖気づいたりはしなかった。自身も科学者であるコールダー氏は、この議論の価値を確信するようになった。1年後、CERNのある会議でコールダー氏が講演を行うと、出席していたCERNの科学者、ジャスパー・カークビー氏も同様に確信するようになった。その後、カークビー氏はCERNの官僚にこの理論の重要性を納得させ、霧箱(蒸気の凝結作用を用いて荷電粒子の飛跡を検出するための装置)を作る計画を立てた。カークビー氏はその霧箱をCLOUD(Cosmics Leaving OUtdoor Droplets)と名付けた。
しかしカークビー氏は、デンマーク人科学者たちと同様に戦術上のミスを犯した。地球温暖化問題がどれほど政治色の強いものか認識せずに、科学界に率直に自分の見解を語ってしまったのだ。
「この理論によって、今世紀我々が経験している地球温暖化のほぼ半分から全てを説明できるだろう」 1998年、カークビー氏は科学メディアにそう語った。温暖化は、地球の気温の自然なサイクルの一環である可能性があると説明したのだ。
地球温暖化を扱う機関(IPCC)はすばやく動き出し、CERNを管理する欧州政府に圧力をかけたため、CLOUDはすぐに中断させられそうになった。カークビー氏は上司と10年近く話し合った。そのため、このプロジェクトを続けられるようCERNの官僚を説得するのに、どれだけ多くの妥協と暗黙の約束があったのか、今は分かっている。その後、CLOUDを作り、デンマーク人科学者たちの革新的な理論を納得させられるよう実証するのに、さらに何年もかかったのである。
権力者たちは地球温暖化や自分たちの手先をメディアに押し付けており、何も変わっていないようだ。
2009年以来続いてきた実験から、欧米の17機関63人の科学者たちが導き出したこの新発見は、ジョー・バイデン米副大統領の言葉を借りれば、大したこと(big deal)だ。だからこそ、地球温暖化に対する大げさな反応にかなり肩入れしている大手マスコミが、先週のCERNの発表を夏の通り雨のようにやり過ごし、無視したのだ。
CERNのロルフ・ホイヤー所長でさえ、発見の意味づけを避けようとした。
ホイヤー所長はドイツのディ・ヴェルト紙オンライン版に、「部下に結果を明示しても説明しないように言った。もし説明したら、すぐに気候変動議論の極めて政治的な場に入り込んでしまうだろう」と語った。
しかし、イギリスのサイエンスライターであるナイジェル・コールダー氏が指摘しているように、CERNの結果が人為的温暖化を支持するものであれば、ホイヤー所長は「気候変動議論の極めて政治的な場」に入ることに対し、何のためらいもないはずなのだ。
アル・ゴア氏、ジェームス・ハンセン氏、ロルフ・ホイヤー所長などといった弁解の余地のない擁護者が、どれだけ自分たちの作り話にしがみついていられるかは、必ずしも明確ではない。
こういった擁護者たちは熱心なメディアに助けられて、あやうく信じてしまいそうな恐ろしい話を作り出し、懐疑論者から自らをうまく守っているのだ。
しかしそんな日々もあとわずかだ。真実によって、擁護者たちの洗脳努力は妨げられている。
…………
長い時間をかけて、擁護者たちは人為的温暖化を信じ込ませようとしてきた。メディアに称えられ、その協力を得て多くの一般人をだまし、避けられない大惨事を語った自らの主張を信じさせた。莫大な額のカネを儲け、影響力を増大させてきた。
しかし現実が立ち入る時がきたのだ。健全な思考が、浅はかな思考や流行の追求に打ち勝つ時が。目に見える事実を信じる時が。ジャンク・サイエンス(ニセ科学)の抑圧的な支配を乗り越える時が。
日本政府も日本のメディアとともに、気候変動詐欺に加担している。こういったCERNの科学者たちが自らの理論を証明しようと奮闘している間、日本経済・文化は次第に法律やプロパガンダによって体系化され、カルト的な気候変動擁護者のニセ科学を受け入れてきたのだ。
■日本の子どもたちは、政府が指針を定める学校で温暖化、「気候変動」について教えられている。
■日本政府は気候変動に基づいて、環境税を制定する計画である。
■世界規模の排出枠取引政策──日本も加担している──によって、政府は価値のない「炭素クレジット」(排出枠)を購入し、すでに納税者に何十億円も負担をかけてきた。この陰謀に参加している企業も、その経費を消費者に転嫁してきた。東京都には企業や家庭からお金をかすめとる独自の政策がある。
■全ての太陽光・風力エネルギー産業は気候変動から生まれた。そのエネルギー生産は非常に非効率的で費用がかかるため、税金で賄われた多額の補助金がなければ持ちこたえられない。
日本経済は、気候変動という陰謀にお金を出さなくても十分問題を抱えている。最近の証拠から考えると、この陰謀は無駄が多く、結局効果がないようなのだ。この証拠によって、ようやく日本の納税者は政府の真意と誠実さに疑問を抱くはずだ。
福島の原発事故によって、原子力産業に関して、政府はウソつきで、腐敗しており、信用できないことが暴露された。CERNの発見を踏まえれば、気候変動についても同じことが言えると考えるのは、飛躍し過ぎではないはずである。