大津いじめ自殺:2回目アンケ大半白紙 遺族に結果伝えず
毎日新聞 2012年07月13日 15時00分(最終更新 07月13日 15時39分)
大津市立中学2年の男子生徒が自殺した問題で、市教委が昨年11月に実施した2回目の全校アンケートの回答は大半が白紙で、有効回答が生徒の5%に満たない約30人だけだったことが関係者への取材で分かった。アンケートは遺族の求めで実施し、市教委は「188人が回答した」と説明していた。市教委はこうした回答状況や結果を遺族に伝えず、ずさんだった実態が浮き彫りになった。
アンケートは昨年11月1日、いじめがあったことを生徒に報告した全校集会の後に配布された。タイトルは「全校集会を終えて」、設問内容は「今までにまだ伝えられていないことがあれば」「思っていることや感じていること」とされ、アンケートと気づかない生徒もいたという。
1日夜に開いた保護者説明会でも校長はアンケートについて一切説明しなかった。4日間で188人から用紙を回収したが、大半は白紙だった。2人が「(自殺した生徒が)泣きながら先生に電話をかけ、つらいと話した」などと記したが、「特になし」とするものもあった。設問について市教委は「幅広い回答を期待した」としている。