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【社会】

今月末で救急・入院休止 志木市民病院の小児科

2012年7月13日 11時08分

今月で小児救急・入院の受け入れを打ち切る志木市立市民病院=同市で

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 経営難に陥っている埼玉県志木市立市民病院について、市は十二日、夜間当直医の確保が困難になったとして、今月末で小児科の救急・入院患者受け入れを打ち切り、休止すると発表した。市は九月まで維持する姿勢を示していた。地域の小児救急医療体制が不安定になることも懸念される。

 市は「他の病院から派遣される非常勤医師が減り、当直体制が組めなくなった」と説明。長沼明市長は「深くおわびする。代わりの医師確保に努め、早く再開したい」と話した。

 市民病院の小児科の入院患者数は現在、十四人。ほぼ全員が退院する八月十日ごろまで入院を継続する。その後も入院が続く患者は、周辺病院への転院手続きを取る。

 ただ市民病院は国立病院機構埼玉病院(和光市)とともに、県南西部(新座、朝霞、志木、和光市)の二次救急医療圏で小児救急を受け入れる数少ない施設。現在は月・水曜に患者を受け入れているが、地域の救急体制が脆弱(ぜいじゃく)になる。

 県医療整備課は「十月以降の体制は準備してきたが、八月からは非常に急だ。地域の医師会とも相談し、代わりの受け入れ先を探しているが、小児科医の確保が難しく大変厳しい」としている。

 市民病院は赤字経営が続き、本年度も予算ベースで一般会計から約三億四千六百万円を繰り入れて穴埋めしている。市は十月以降、公設民営化による指定管理者制度を導入して経営効率化を図りながら、小児科救急・入院の継続も模索するとしている。 (上田融)

(東京新聞)

 

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