アンケート保護者公開へ 大津中2自殺、学校が説明会
大津市で昨年10月、市内の中学2年の男子生徒=当時(13)=が自殺し、いじめとの関連が指摘されている問題で、生徒が通っていた中学校で12日夜、緊急保護者説明会が開かれ、大津市教育委員会の澤村憲次教育長がいじめについての校内アンケート結果を保護者に公開する意向を示した。
保護者から、報道でしか結果を知り得ないことに不満が出たためといい、澤村教育長は「どのような形がいいのかは学校に任せる。遺族の了解を得たうえで、中身をしっかり公開したい」と述べた。アンケート関係の書類は家宅捜索で滋賀県警にあるため、13日にもコピーなどに必要な手続きを取るとしている。
説明会で学校側は県警の強制捜査にまで発展した一連の経緯を説明し、これまでの調査の不備を謝罪。信頼回復に努めるとして理解を求めたが、保護者からは「心に響く説明がない」「誠意を持って対応すべきだ」などと厳しい批判の声が上がった。
午後7時から開かれた説明会には多くの保護者が詰めかけ、3時間以上続いた。参加した複数の保護者によると冒頭、澤村教育長と校長が信頼を裏切ったなどとして謝罪し、教頭が一連の経過を報告した。保護者からの提案で亡くなった生徒に黙とうがささげられると、生徒の父親は礼を述べたという。
出席した2年の女子生徒の父親は「真相が分かったという印象はない。いじめは犯罪だ。自分たちだけで解決しようとせず、なぜもっと早く警察に届けなかったのか。学校の保身を感じる」と指摘。別の母親は「学校側から真実が聞きたい」と話した。
【 2012年07月12日 23時10分 】