九州北部で記録的な大雨 気象庁「経験したことのないような大雨」
九州北部では、梅雨前線の影響で記録的な大雨が降っている。
気象庁は12日、熊本県と大分県を中心に、「これまでに経験したことのないような大雨になっている」という表現を初めて使った。
熊本県では、2人が遺体で見つかり、13人と連絡が取れなくなっている。
熊本市中央区を流れる白川は、普段の穏やかな流れからは想像できないような激しい流れとなっていて、水位も徐々に上がり始めている。
午前9時20分に、白川では、水位が氾濫危険水位に達したため、流域の全域に、避難指示が出された。
熊本県内では、11日の降り始めから12日午前10時までの積算雨量が、阿蘇市乙姫で507.5mm、阿蘇山で393mmを観測した。
熊本地方気象台は「これまでに経験したことのないような大雨」と発表し、最大級の警戒を呼びかけている。
この雨で、阿蘇市一の宮町で土砂崩れが発生し、家屋2棟が倒壊した。
それぞれの家屋から、80代の女性と男性が遺体で見つかった。
警察が現在、身元を確認している。
また、このほかにも阿蘇市などで13人と連絡が取れていないという。
また、土砂崩れなどで、熊本県内ではこれまでに、4人がけがをした。
雨のピークは、午後3時ごろまで続く見込みで、このあとは県の南部を中心に、最大で1時間に80mmの猛烈な雨が予想されている。
引き続き、土砂災害などに厳重な警戒が必要となっている。