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【大リーグ】

ダルビッシュ、球宴初舞台お預け 出番なしも収穫はあり!?

2012年7月12日 紙面から

◇第83回オールスター戦 ナ・リーグ8−0ア・リーグ

 ◆カウフマンスタジアム(米ミズーリ州カンザスシティー)

 ▼ペン=穐村賢、AKI猪瀬、ジョン・シェイ(米紙SFクロニクル記者)

 第83回オールスター戦は10日(日本時間11日)行われ、ナ・リーグが8−0でア・リーグを圧倒した。ナは1994〜96年以来の3連勝で通算成績を43勝38敗2分けとした。勝ったナには今季のワールドシリーズ本拠地開幕権が与えられる。最優秀選手賞(MVP)はこの試合唯一の本塁打を含む3打数2安打2打点のメルキー・カブレラ外野手(27)=ジャイアンツ=が選ばれた。日本人で唯一選出されたレンジャーズのダルビッシュ有投手(25)はブルペン待機で出番を待ったが、登板機会は訪れなかった。ナはパブロ・サンドバル三塁手(25)=同=の走者一掃の右翼線三塁打などで1回に5点を先制。4回にカブレラの2点弾などで突き放した。来年はニューヨークのメッツ本拠地シティフィールドで開催される。公式戦は13日(同14日)から再開。

 最後まで出番はなく“休宴”となったが、ダルビッシュはメジャーの一流選手が勢ぞろいした2日間の“真夏の祭典”を満喫した。試合後、レンジャーズ広報を通じ、「初めてのオールスターで、何人かの選手と話ができて楽しかった」とコメントした。

 7回表が終わると、左翼後方のブルペンに向かった。ア・リーグの指揮を執ったワシントン監督は「アの13人の投手の中で一番、登板間隔が空いていてフレッシュ。延長14、15回まで行くような展開になれば起用した」と語ったが、ア軍の大敗で球宴初舞台はお預け。だが、他球団の選手と積極的に交流、刺激を受けた右腕にとっては十分に意義あり、収穫ありの球宴だった。

 試合開始直後はベンチ中央に陣取り、ツインズのマウアー捕手と談笑した。2006年の日米野球で来日した経験を持つマウアーは「日本でプレーしたときに多くのファンが声援を送ってくれたことを、彼に伝えたかったんだ。僕たちには西岡という共通の話題があったし、楽しかったよ」とダルビッシュとの会話の内容を明かした。

 ブルペンではインディアンスの守護神ペレスとともにあぐらをかいて座り、試合終了までの約2イニング、数十分にわたってピッチング談議に花を咲かせた。「ダルビッシュがスライダーの握りを聞いてきた」とペレス。自身もダルビッシュにツーシームの投げ方を教わり、「米国での生活やトレーニング方法なんかについても話した」(ペレス)など、実り多き会談だったようだ。

 前日(9日)の公式記者会見で「すごい選手しかいない。何を見ても良い。今までで一番勉強になる試合になると思う」と語っていたダルビッシュは“有”言実行の貪欲姿勢で、メジャーの先達から多くを吸収した。後半戦で、またひと味違った姿を見せてくれるはずだ。

 

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