大津市立中学2年の男子生徒(当時13)が自殺した問題で、同市の越直美市長は10日夜、市役所で報道陣の取材に応じ、自殺の原因について「いじめがあったから亡くなったと思っている。(いじめと自殺の)因果関係があると思って調査する」と述べ、遺族が市などを相手取った訴訟で和解する意向を示した。
男子生徒の両親は2月、市といじめをしたとされる同級生3人らに7720万円の損害賠償を求め大津地裁に提訴。市側はいじめがあったことを認めたうえで、「いじめが自殺の原因か断定できない」として争う姿勢を見せてきた。
だが、生徒の自殺の背景を探る調査をめぐり、市教委が10日夜の緊急会見で、学校側が2回目のアンケート途中で調査を打ち切り、結果を公表していなかったと明らかにした。これを受け、越市長は同夜、「学校と市教委の調査は不十分でずさん。裁判の基礎となる事実が信用できない。(裁判の進行を)いったん中断したい」と、従来の姿勢を転換した。
越市長はすでに、これまで調査してきた市教委と切り離し、第三者による委員会で調査する方針を表明している。この日は「調査結果で市の責任があればおわびして和解する。因果関係が裁判所で認定されるような証拠を探したい」とも話した。