木 彫 叩 の み


外鋼・箱のみ

あったら便利そうだけど、何に使うのかよくわからない。
外鋼の三角のみでも研ぐのが大変なのに、よほど腕の立つ人じゃないと使えないでしょうね。

叩のみ

上から、叩平・叩内丸・叩外丸。
「たたき」と言っても大工さんの使うたたきのみとはサイズが違います。普通の追入のみ(3寸5分・柄は含まない)より少し短く(3寸3分)なっています。

内丸も、外丸も鑿の深さにより、極浅丸・中浅丸・浅丸・中深丸・深丸・極深丸があります。
叩平

大工さんの使う追入のみと比べると面が大きく取ってあり、また側も薄くなっています。鋼もカスガイが入っておらず、肩もあまり張っていません。
同じ平鑿だと思われるかもしれませんが、作り手から見ると全く違うのみです。
叩箱のみ・耳上りのみ

上が箱のみ・下が耳上がりのみ。
主に荒彫りに使用します。平のみに比べると鑿の角が入らないのです。
叩三角のみ・叩首曲り丸のみ

三角のみ
写真は90°、他に、30°・45°・90°・120°などがあります。

首曲りのみ
平も、三角も、深さも、いろいろあります。
この鑿も、最近「スクイのみ」と呼ぶところが多いようです。
彫刻刀のところにも書いていますとおり、昔は「スクイ曲り」と呼んでいました。今では、ややこしいので「スクイ」という言葉は私のところではあまり使いません。
裏丸と外丸

上、追入裏丸
大工さんが主に使うのみです。
下、叩外丸。
木彫に使うのみ。深さによりいろいろあります。

どちらもよく似たのみですが、刃のつけ方が違います。裏丸のほうは、真っすぐな砥石で研げますが、外丸は丸いと石で研ぎます。この呼び方は、別に決まっていないと思うのですが、両方作る私のところではややこしいので、大工さんの使うのを「ウラマル」、彫刻に使うのを「ソトマル」と呼び分けているのです。
諸刃のみ

これは、木彫をする方からの特注品です。
角打の物は以前に作ったこともありましたが、今回は面取りです。普通、諸刃鑿は材を割る時に使うと思うのですが、木彫に使えるのかどうか。

この諸刃鑿は、水焼入れをしてあります。
この「水焼入れ」の意味が分かる人は、少ないんじゃないかな。

鍛冶屋 槍鉋 天然砥石 たたら 特殊刃物 HOME