クリントン長官、公文書での「慰安婦」表記禁止を指示

日本側「性的奴隷というのは誤った表現」

■日本による米国国内の慰安婦追悼碑撤去の動きが逆効果に

 ソウルの外交消息筋は「クリントン長官は、韓国系米国人が独自に米国国内に設置した“慰安婦追悼碑”に対し、日本政府や政界が撤去を要求していることを批判的に受け止めている。クリントン長官が最近、公式文書に“慰安婦”ではなく“性的奴隷”と表記することを指示したのは、反省する意思があるかどうか分からない日本に対する警告の意味もある」と語った。

■外相が直接乗り出して反論する日本

 玄葉光一郎外相は10日、国会で「クリントン国務長官が日本軍の慰安婦を性的奴隷と表現したという報道について、事実かどうかを確認するよう指示した」「もし、米国務長官が性的奴隷という表現を使用したのなら、これまでの首相の謝罪表明、慰安婦支援のためのアジア女性基金創設などの措置を説明し、これは誤った表現だと言いたい」と反論した。

 日本は、2007年の米国議会下院の決議に続き、米国の公文書に「性的奴隷」という表現が登場した場合、この表現が公式表記となる可能性を非常に恐れている。そうなった場合、米国はもちろん、ほかの全ての国に、性的奴隷という表現が拡散する可能性が高いからだ。

 一方、今回の事案に対し、韓国政府は公式な反応を示していない。韓国政府は、公式に「従軍慰安婦」という表現を使用しているのに加え、韓国が直接米国に「性的奴隷という表現を使ってほしい」とは要求しづらいからだ。

東京=車学峰(チャ・ハクポン)特派員 , 李河遠(イ・ハウォン)記者
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