2つストックがあったのですが、時間がないので一つに纏めました。
離別
私が永琳のもとで暮らし始めて早数百年。
永琳はその間にいろいろなものを発明していった。
特に力を入れて開発していたのは戦闘系の物。
最初に見た時は永琳が怖くなりました。
以下に発明した一部を載せてみると…。
ADFX-01 モルガン。
ADF-01 ファルケン。
ASF-X 震電。
※上記の機体はすべて架空機体です。気になる方はwikiへ行ってください。
このような超兵器の発明により、結界の外にいる妖怪は人間たちにことごとく討ち取られた。
妖怪の中でも一二を争う種族「鬼」
この鬼でさえ簡単に死んでしまうほどの兵器。
なので永琳は都市で賢者と呼ばれ、妖怪からは最優先殺害対象に認定されている。
功を早まった下級妖怪たちが永琳に襲ってきた事もあったが、そこは私が対処した。
「ねぇ理、地上に穢れってあると思う?」
……穢れねぇ、私は妖怪より自分の保身しか考えていないお偉いさんの方が穢れてると思うけどな。
「んー、あるんじゃないですか?」
私の言葉を聞くと永琳は苦笑を返してくる。まぁ妖精も自然から生まれたとはいえ、お偉いさん方の言う「穢れ」には違いないかもしれない。
「実はね、この都市を捨てて月へ移住する計画が持ち上がっているのよ」
ちらほらと聞いたことはある。確か人間たちは「月面移住計画」と呼んでいた。
「で?」
正直その言葉しか出てこない、月に行くなら行けばいい。何をそんなに言いにくそうにしてるのかと思えば……。
「あなたも月へ来ないかしら?」
「……あぁ、行ってもいいなら行きますが」
……永琳、そんなに嬉しそうな顔を…。断られると思っていたのか。
ああいや待てよ、永琳には私は特別性な妖精と伝えていないな。多分自然がなくなるからそこを心配してくれたんだろうが……。
なるようになるだろ。
「ハァ、良かったわ」
後で聞いたんだが、月へ行くロケットが一定の高度まで撃ちあがったとき、特別な爆弾を落とすらしい。
爆弾の名前は「S-B」だと。
名前の由来は知らんが、どうも一度この地球すべての自然を死滅させる爆弾らしい。
そんなことをしようものなら、自然から生まれた妖精は二度と生き返れなくなる。
「1回休み」ではなく「永遠に休み」になってしまう。私はそんなの関係なく生き返るが、永琳はそれを知らないのでかなり焦ったみたいだ。
だがそんな爆弾を落とそうものなら生態系が滅茶苦茶になる。そう思っていた時、あの次元神から連絡が入った。
次元神曰く、その爆弾で破壊された自然はこちらで戻しておくとのこと。
そんな介入して良いのかと言ったが、「ならチルノや大妖精、三月精が生まれなくてもいいのかしら?」と言われてしまったので、私は黙るしかなかった。
ちなみにこの世界ではこんな定理みたいなのがある。
例えば、Aという地域の森で妖精が生まれたとする。その妖精は何回死んでもAという森から復活できる。
だがそのAの森が破壊されれば、その妖精は二度と復活できなくなる。という感じだ。
妖精は自然があれば生き返る、だがこの世界では生まれたところの自然がなければ生き返れない。
なんとも、めんどくさいことだ。
しかも妖精は他の種族からも嫌われている。妖怪の中にも自然を破壊しようと企む奴もいる。
(…妖精全員は無理でも、チルノや大妖精、三月精ぐらいは守ってあげたいな……)
「じゃあ私は研究室に戻るわね」
永琳が去って行こうとするが、私はそれを少し止める。
「あ、永琳。今日の夕食は何がいいですか?」
「そうねぇ、お刺身が食べたいわ」
「わかりました、夕食が出来次第お呼びいたします」
敬語は辞められないのかしらねぇ、と言いながら去っていく永琳。
いや、これが素だから無理です。
月面移住計画実行日。
その日は人類にとって大きな一歩であり、危険な旅への幕開けでもある。
ロケットの1機目が撃ちあがろうとしたとき、突如妖怪の軍勢が街を強襲してきた。
どうやらロケットの轟音などで興奮したらしく、中には鬼や人型といった上級妖怪もちらほらと混じっている。
え、これどうすんの?
「永琳、これどうするんです?」
「どうするも何も……残っている兵士で対応させるとか」
科学が異常発展した装備を付けてるとはいえ、あの少人数で万を超える妖怪に当たらせるのは……。
「ん、ではこんなのh「バシュッ!」……!?」
「こ、ッ……」
永琳が私の名前を呼んだ気がするが、最後まで聞こえなかった。
何が起きたか、それを即座に把握するために周囲の状況を確認する。
現在位置は空中、今重力に従い下に真っ逆さま。
上には何やら幾何学な紋様を纏ったロケット。
……ふむ、お偉いさん方が永琳にも極秘で作った特殊な結界かな。
どうやら一定以上の高度に達すると自動で発動するみたいで、内部、外部に空気感染でこびり付いた穢れを強制的に払うみたいだ。
妖精もお偉いさん方にとっては「穢れ」そのものなので、私は自動的に外へ出されたらしい。
私を匿っていたことで永琳に何らかの被害が及ばなければよいが……。
とりあえず、他のロケットが妖怪が接近しているので離陸を結構できないみたいだ。
少し手伝うか。
私、姫川理が所持する3つの能力のうちの2つ目。
「落とす程度の能力」
何を落とそうかな、手軽なもので……隕石とか?
いやでも爆風で被害が……。
あ、いいこと思いついた。
幸いロケットには志願兵以外全員乗り込んでいるみたいだ。
3つ目の能力「操る程度の能力」
これを少し使って残りのロケットのエンジンを強制始動。乗員に掛かる重力も無視して、一気に安全圏へと送り飛ばす。
ロケットが爆風県外へ行ったことを確認すると、落とす程度の能力で直径5m強の隕石を妖怪の大群の中心に叩き落とす!
ドォォォォォォォォォォォォォォォォォン!
あらゆる妖怪を飲み込み、戦っていた志願兵も飲み込み、揚句には私自身も飲み込み、隕石は巨大な爆発を起こす。
どの程度のクレーターができるかは知らないが、今ので十分の威力だろう。
爆発が収まり、薄れゆく意識の中で辺りを見回してみると、そこには何も無く、大きな大きなクレーターが自分を中心に出来ているだけだった。
「いたたたたたたたたた!?」
いやマジでシャレにならないぐらい痛いって。
ってアレ?
……ああ、隕石落として死んで生き返ったのか。
周りは、森。
……どうするよ、私。
月にはとある伝承が残っている。
人類が月へ行く時、穢れし者達が襲ってきた。
だが突如、奇跡が起きた。
曰く、宇宙船が突如起動し、空に打ちあがった。
曰く、それと同時にどこからともなく隕石が落ちてきた。
宇宙船に乗った乗客の一人が窓の外に人の姿を見たという。
なんでも「髪は黒く瞳は紅く、背は小さく、まるで女神のようであったと」
これは後の話だが、これを聞いた本人が「その腐った伝承を、ぶち壊す!」とか言ったそうである。
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