第1章 匣-はこ-
「う~ん。やっぱり晴れると気持ちいいな。そうだ!物置のなか無事かな」
連日連夜、不吉なほどに降り続いた大雨は上がり、空には暖かな日差しが戻ってきた。
そんな休日の午後、美咲は大雨で心配していた庭の物置に向かう。
(俺の漫画本とか大丈夫かな。浸水してたらどうしよう…ん?なんだこの匣。こんな匣
ここにはなかったはず)
扉を開けると中は無事だったが、見覚えのない匣が置かれていたことに気がつく。
それは、何の変哲も無い匣だったが、紐で頑丈に封印されていた。
これは兄が置いたのだと、美咲は兄の孝浩に尋ねることにした。
「にいちゃん。この匣、にいちゃんが物置に置いたの?」
「いや。俺のじゃないよ」
「そっか…って、じゃぁ誰の?」
「美咲のじゃないのか?」
「俺こんな匣知らない」
発見してしまったからには、開けずにはいられない。
好奇心に駆られた美咲は、匣を開けてみることにした。
そっと紐を解き蓋を取る。
中は予想に反して空だったが、ただ一枚の紙だけが入っていた。
よく見ると、紙には文字が「その匣に月が宿る時、すべての道は開かれる」
と書かれていた。それは何かを予言するかのように。
美咲は、これは何かある。と自分なりに思う。だが、どうも理解できず考える事を断念。
そのまま匣を元の場所に置き、扉を閉めた。
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