琵琶湖:電気ショックで外来魚駆除
毎日新聞 2012年06月07日 12時22分(最終更新 06月07日 13時02分)
琵琶湖のブラックバスなどの駆除に役立てようと、電気ショックで外来魚を気絶させるボート「雷神」(全長7メートル、1トン)が7日、大津市の大津港沖で報道陣に公開された。滋賀県が購入した。
ボート先端にある電極を水面に差し込み、最大1000ボルトの電流を流して魚を失神させる。浮いてきた魚のうち、外来魚だけを網ですくい取る。岩の隙間(すきま)などにいる魚も捕獲できるという。
ターゲットは在来種を食べるブラックバス(オオクチバス)の親魚(しんぎょ)。繁殖期の4〜7月、湖岸のヨシ原に集まってくる子持ちのメスや、湖底に産卵した巣を守るオスを一網打尽にする。残された卵は他の魚が食べる。皇居や長野県の諏訪湖などでも同様の駆除を行っているという。
県は昨年、全国内水面漁業協同組合連合会から1隻借り、試験を19回実施。ブラックバス1.8トン、ブルーギル81キロを捕獲した。今回571万円で購入した県水産課は「気絶するのはせいぜい数十秒。しっかり活用したい」としている。【加藤明子】