フリースラインドハーネスの間違った使い方
上手な使い方♪
フリースラインドハーネスは、2004年にサリー・ホプキンス氏によってイギリスで発案され、それを
2007年に日本に伝えて下さったのがアンジェラ・ストックデェル先生です。 このフリースラインドハーネ
スは、そのまま普通に使うだけでも犬の体に優しい作りなのですが、アンジェラ先生は日本にフリースラ
インドハーネスを紹介したのみならず、併せてフリースラインドハーネスの特性を活かした独自のリード
ワークまでも伝授して下さったそうです。 つまりフリースラインドハーネスの正しい使い方だけに留まら
ず、上手な使い方も伝授されたという訳ですね。 そして、その教えを日本で受け継いでいる方の1人が
へちまこさんで、ブログでも上手な使い方をいくつか紹介して下さっております。(感謝)
正しい使い方とは?
さて、ここから先は私の個人的見解になりますが、フリースラインドハーネスはそのまま普通に使うだけ
でも犬の体に優しく、動きを阻害することなくボディランゲージも表現しやすくなるとされており、本当に優
れた道具だと思います。 しかし道具は活かすも殺すも使い手次第であることは確かで、道具である以
上、道具としての「正しい使い方」というものが必ずあります。 それは言わば、間違った使い方をしない
ことに尽きると思います。 まずは以下の写真をご覧下さい。
フリースラインドハーネスの形状からすると、間違った使い方としては3つのパターンあります。
1、リードを横方向に引かない。 (ボディバランスが崩れる。特に前脚を含む上半身が。)
2、リードを前方に引かない。 (前脚の両脇にベルトが食い込むだけで、全体へ圧が掛からない。)
3、リードを上方に引かない。 (これも脇に圧が掛かるだけで意味ナシ。)
※(ちなみに上記写真は、胴回りを締めすぎている悪い例。 ベルトが食い込まないようにゆとりを
持たせて装着するのがベストです。)
上記3つのパターンに見られる共通点は、ハーネスのベルト部分に掛かる圧が全体に分散するどころ
か、圧が偏ってしまうので犬のボディバランスを維持しづらくなるということ。 ボディバランスが崩れると、
犬の行動を阻害しないどろか、犬の行動を邪魔していることに成りかねません。 そしてリードを引く正し
い方向としては、フリースラインドハーネスは明らかに後方ですね。 と言うより、犬ぞりをはじめとする
ハーネスは、基本的に後方に引くことを前提にした作りなのである。 首輪であれば通用してしまう引き
の方向も、ハーネスという道具に変われば使い方も異なるものです。
中でも酷いのが3番目のパターンで、リードを意図的に上方へ引くことを行う方がいるようです。 リードを
上方へ引いて止めているならまだしも、犬の前脚が浮くほどにリードを引き上げるというもの。 これはフ
リースラインドハーネスでなくとも使い方としては間違っていますが、フリースラインドハーネスはベルトの
幅があるので、犬への負担が少ないことを逆手に取っての方法かも知れません。 前脚を浮かせるごと
く上方へ引っ張れば犬は足が地から離れる訳で、落ち着けるものも落ち着けなくなります。 もしも犬が
不安になるのを狙って前脚を浮かせつつ、そこから思惑通りの展開に運ぼうとするリードの引き方であ
れば、それは森田流DVDでうたわれている「権威と受け止め」に相当する、犬の弱みに付け込む考え
方に似ていると思います。
犬はヨーヨーではないのだから、緊急時でもなければ意図的にリードで前脚を浮かしてはダメでしょう。
|
コメント(6)