俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

外来種

2012-07-03 15:27:29 | Weblog
 外来種が日本の固有種を滅ぼすとして駆除されている。典型例は琵琶湖の魚と和歌山の猿だ。
 琵琶湖ではブラックバスやブルーギルなどの外来魚が駆除されている。ブラックバスは海水魚のスズキが進化した魚であり美味しいらしい。これを食資源として捕えず生態系を破壊する厄介者扱いするのはなぜだろうか。
 和歌山の猿はもっと悲惨だ。動物園から逃げ出した台湾猿と日本猿との混血種が駆除されている。外見では区別できないのでDNA検査までやって台湾猿の遺伝子を駆逐しようとしている。
 こんなヒステリックな外来種駆除はナチスの純血主義のようなものだ。生態系に組み入れられたならそのまま受け入れれば良い。例えばアメリカザリガニを駆除する必要があるだろうか。これは明治に輸入されて野生化した外来動物だ。ニジマスもカワマスも外来種だ。米も縄文時代に伝わった外来植物だし、イチゴもリンゴも明治時代から輸入栽培されている。外来種は固有種を滅ぼすとは限らず逆に生物多様性を高めているとさえ思える。
 東京人は元来田舎者の集まりでありながら妙に余所者を差別したがり、埼玉県出身者を「ダサイタマ人」と呼んだりする。大阪人は差別意識が少ない。だから朝鮮人や沖縄人などが最も多く集まる。外来種の駆除は東京人の差別思想の現れではないだろうか。
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ブラックバス 生物多様性 ブルーギル アメリカザリガニ
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