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換気が不十分で化学物質を浴びたか7月10日 16時36分
大阪と宮城の印刷会社で、複数の従業員らが、胆管にできるがん=「胆管がん」を発症した問題で、厚生労働省が2つの印刷会社を調べたところ、従業員らが換気が不十分な作業場で高い濃度の化学物質を浴び続けていた可能性が高いことが分かりました。
この問題では、インクの洗浄作業に関わっていた従業員らが発症していて、専門家は、洗浄剤に含まれる「1,2-ジクロロプロパン」と「ジクロロメタン」という化学物質などが、がんの原因となった可能性があると指摘しています。
このうち大阪府の印刷会社は、洗浄を行う作業場が窓のない地下にあり、厚生労働省が、今月、再現実験を行ったところ、洗浄剤は蒸発し作業場に広がったということです。
この際、「1,2-ジクロロプロパン」の濃度は、最大で基準の20倍を上回ったということです。
また、宮城の印刷会社でも、窓を閉めて作業をしており、厚生労働省は、従業員らが高い濃度の化学物質を浴び続けていた可能性が高いとしています。
厚生労働省は、2つの化学物質を含む洗浄剤などを使っている全国の印刷会社に対して、換気が不十分な場所で洗浄作業を行う場合は、換気装置を設置するほか、マスクの着用を徹底するよう指導することにしています。
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