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「苦役列車の続編書いてます」
2012年07月09日 19時45分

 14日から劇場公開される芥川賞受賞作品「苦役列車」。その原作者の作家・西村賢太氏を直撃取材。受賞後の生活などを赤裸々に語ったインタビュー後編。

――新作がもうすぐ出る

 

西村:「苦役列車」のダイレクトな続編を書いています。「苦役列車」は主人公の北町貫多が横浜に行くところで終わっているのですが、まさにその続き。19~20歳の横浜に住んでた7か月の話ですね。200枚ぐらいで、近々出ますよ。

――お酒は高級品に

 

西村:変わらず、ずっと宝焼酎の「純」です。別に庶民ぶっているんじゃなくて、体質的に蒸留したものじゃないと気持ち悪くなっちゃうんですよ。1日に720ミリリットルのボトルを1本飲んでますね。カクヤスで一気に3ケース(36本)買ってます。安くていいんですよ(笑い)。

 

――一人で

 

西村:一人の方が気を使わなくていいんですよ。僕は昔から稲垣潤一さん一本やりで、最近は稲垣さんの新しいアルバムをずっと聴きながら飲んでます。

 

――食べるものは

 

西村:昔よりひどいもの食べてますよ。安いものはカロリーが高いので、だいぶ太りました。

 

――寄ってくる女性は

 

西村:手紙が増えましたね。以前は律義に返事を書いたり、書いてあるアドレスにメール送ったりしてたんですよ。実際に会った人もいたんですが、続かないですね。まぁ、お金目当てだなという感じがして(笑い)。だから最近は出さなくなりました。この人、図書館で読んでるなとか(笑い)、そういうのがチラチラわかりますし(笑い)。

 

――その後、母親とは

 

西村:受賞後、一度手紙が来たんですよ。てっきり生活費を払ってという話かと思って身構えたんですが、「あなたに迷惑をかけるつもりはない」と、住所も書いてなかった。読み終わって自分を恥じましたね。父親からは何もないです。

 

◇インタビュー前編 西村賢太氏気になる3Pの実現は…

 

 

 ☆にしむら・けんた=1967年7月12日生まれ。東京都出身。中学校卒業後、港湾荷役などで生計を立てながら生活。2003年から小説を書き始め、07年に「暗渠の宿」で野間文藝新人賞、11年に「苦役列車」で芥川賞を受賞する。本紙連載「いろ艶筆」でも健筆を振るった。昭和初期に亡くなった作家・藤澤清造に傾倒し、月命日に石川県七尾市まで墓参りに行っていた。

 

 


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