栃木県小山市を拠点とするグループが架空の社債購入を勧める振り込め詐欺を繰り返していたとされる事件で、千葉県警は4日、拠点から押収した架空のパンフレット類や、電話を掛ける役目だった一人が「年間1億」などと「詐欺」の目標を記した張り紙などを公開した。
千葉、栃木、鹿児島の3県警は4日、無職松波宏明容疑者(23)=小山市=ら6人を、広島県世羅町の女性(56)から300万円をだまし取ったとして、詐欺容疑で再逮捕し、新たに事件当時少年だった男(20)=栃木県栃木市=を同容疑で逮捕し、発表した。
捜査幹部によると、グループでは、一人ひとりが目標を立てるのが決まりとされ、3県警が合同で先月13日に小山市の拠点を家宅捜索した際には、「今年中に2千万以上の客を3人登場させる」「年間1億」などと目標を記した張り紙が残されていたという。
同グループは架空の社債購入や投資を持ちかけた後、実在する証券会社の社員と偽った男が買い取りや報酬を約束する電話をかける手口で、23都道府県の110人から計2億2千万円をだまし取っていたとみられるという。