詐欺:「訪問販売、撃退してあげる」 高齢者らから現金詐取、伊那の女性が110万円被害 /長野
毎日新聞 2012年07月07日 地方版
翌21日昼、男2人が訪れ「布団を買った時のパンフレットや契約書類があれば見せてほしい」などと約1時間、相談に乗るように熱心に質問。今後、訪問販売を拒否する方法として「(女性が)お金を使ったことにすれば、来なくなる。銀行から現金を下ろして自分たちに預けてくれれば、会社に戻って(金を使ったという)証明書を作ってくる。幾らなら渡せるか」と預かり金名目で金を求めた。
信用した女性は「110万円なら渡せる」と応答。すぐに1人で市内の二つの金融機関に出掛け、計110万円を引き出して帰宅し、近くで待っていた2人に手渡した。22日午後3時に証明書を渡すと約束したが、連絡が取れなくなり、女性が22日中に伊那署に被害を届け出た。
長野消費生活センター(長野市)によると、同様の電話を受けたという相談では、相手が「県から委託」「消費生活センターの者」を名乗るケースもある。電話は「過去に訪問販売で物を買わされた経験のある人」に掛かる傾向があるという。問い合わせは同センター(026・223・6777)。【巽賢司】