元朝鮮人従軍慰安婦を撮影した名古屋市在住の韓国人写真家安世鴻(アン・セホン)さん(41)が東京のニコンサロンで開いていた写真展が9日、閉幕した。安さんは、ニコンが「政治性」を理由に中止通告し、開催中の展示進行にも妨害があったとして、ニコンに謝罪を求める抗議文を出した。
抗議文によると、期間中、ニコンは会場内の撮影を安さんにも認めず、来場者の持ち物検査をしたり、パンフレットの配布を制限したりしたとして、安さんは「国民の知る権利の侵害」と主張し、謝罪を求めた。
ニコン広報課は「抗議文の内容を精査し、対応を決めたい」と話した。
写真展は、ニコンに会場を使用させるよう命じた東京地裁の仮処分決定を受け、予定通り6月26日に開幕。14日間で7900人を集めた。安さんは「抗議活動もあるなか、多くの人が見に来てくれてうれしかった」と話した。